フランスのタバコ店、2019年1月からビットコインとイーサリアムの販売を開始

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French Red And White Sign Tabac
Image credit: Benjamin Sibuet / 123RF

人々の生活に欠かせない存在となっているフランスのタバコ店。現在タバコ、新聞、雑誌、宝くじが売られているが、来年1月から仮想通貨も商品として追加するという。最も伝統的だと言われる同国のタバコ店が、未来へと進出する。

国内2万7,000店のタバコ店を代表するフランスタバコ事業者連合(La Confédération des Buralistes de France)は、消費者にビットコインとイーサリアムを販売する計画を承認したと発表した。1月にまず3,000ヶ所で開始され、最終的にはフランス全土のタバコ店で本格展開される予定だ。

今年、仮想通貨の価格が急落しているため、読者が思っている通りタイミングがあまり理想的ではない。また今週(原文では11月最終週)になって、2018年の最安値を更新している。この取り組みはタバコ店に新たな収入源を生み出す可能性がある一方、一般市民が仮想通貨も持つことにどのくらい興味を示すのかが依然不透明である。

しかし、平均的な人でも仮想通貨に参入しやすくなるというメリットがある。この計画はパリに拠点を置くデジタルアセットウォレット・決済プラットフォーム、Keplerk と提携して行われている。


消費者は原則、タバコ店で現金を支払った後コードを取得する。コードは KeplerK のプラットフォームで使用することができる。それにより、デジタルウォレットに仮想通貨の資産が追加される。

この開発はフランスにおいて、仮想通貨やブロックチェーンの関心が高まっている証である。同国はイニシャルコインオファリング(ICO)を支えるため新たな規制を設けている最中で、この2つのテクノロジーは未来に向けて必要不可欠だと位置付けている。

【以下、更新】

この内容が嘘か本当か、現在議論が行われている。例えば、この計画が報じられた当初、フランスの新聞 Le Monde は声明で「フランス銀行は承認していない」と述べ、報道を否定した。

しかし、VentureBeat が KeplerK に直接コンタクトを取ったところ、同社のスポークスマン兼戦略担当ディレクターである Adil Zakhar 氏が「確かにパートナーシップを結んでおり、1月からタバコ店でビットコイン販売を開始する予定」だと認めた。報道が錯綜しているのは、フランスにおける仮想通貨に関する明確な規制システムの欠如が原因だと、Zakhar 氏は述べている。

また、KeplerK は規制当局であるフランス健全性監督破綻処理機構(ACPR、L’Autorité de contrôle prudentiel et de résolution)との提携に向けて協議中だと話す。同機構はフランス銀行の一部であるが、監査の役割を果たしている。

Akhar 氏によると ACPR はまだ正式に計画を承認していないが、反対の意思は全く示していない。現行のフランスの法律では、ビットコインを販売するにあたりライセンスを取得する必要がないという。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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