インド発スマートテクノロジーを使ったヘルスケアプラットフォーム「GOQii」は、シリーズ B ラウンドで資金調達を実施したことを明らかにした。調達額は非開示で、日本の商社である三井物産がこのラウンドのリードインベスターを務めた。三井物産は、世界でヘルスケア分野にアクティブに出資している。
今回新たに加わった投資家には、ニューヨークを拠点とするブロックチェーン・マーチャントバンク Galaxy Digital(Galaxy EOS VC Fund を通じて出資)、世界中のコンシューマ向けテック特化ファンに LP として参加している Denlow Investment Trust などがいる。そのほかには、NEA、DSG Consumer Partners、Paytm の創業者 Vijay Shekhar Sharma 氏、Ratan Tata 氏、ベンチャーデット会社の Trifecta Capital も参加。
調達した資金は、人材強化、マーケティング拡大、市場拡大に使われる見込み。また同社は、アクション可能なインサイトを導き出し、ユーザの健康を総合的に把握できるようにすべく、ビッグデータ分析と人工知能プラットフォームをさらに強化する。
2014年に連続起業家の Vishal Gondal 氏によって設立されたプラットフォーム GOQii は、リアルタイムのパーソナライズコーチングと定期的な健康チェックのためのツール、健康 e コマースストア、ヘルスロッカー(訳注;健康関連記録の保存場所)、健康に良い行動することで料金割引などの特典が得られる「GOQii Cash」などからなる、予防ヘルスケアエコシステムだ。
ムンバイに本社を置く GOQii は、先進的なウエアラブルテクノロジー、専門家、コーチ、医師、カルマを提供する。GOQii は、継続的なエンゲージメントと目標達成に重きを置いており、エコシステムを統合された一つのソリューションとして提供する。
GOQii CEO の Vishal Gondal 氏は、次のように述べている。
ここ数年をかけて、当社のプラットフォームを検証し、世界的な保険会社や医療機関とのパートナーシップを築いてきた。(三井物産と)考えられる協業にはいくつかの分野があり、当社のそれぞれのチームは、世界的にヘルスケアを再構築するという目標を達成すべく、積極的なロードマップを推進していく。三井物産の力を借りて、世界中の何百万人ものユーザーにとってドミナントな医療プラットフォームとなり、優れたライフスタイルと医療ソリューションを提供し、世の中のためになることが目標だ。
三井物産のヘルスケア・サービス事業本部長である永冨公治氏は、次のように述べている。
GOQii のサービスラインアップは、インドをはじめとする当社ポートフォリオと非常に高い補完性があり、即時にコラボレーションができる領域が複数あると考えている。世界のヘルスケアシステムが進化するにつれ、オンライン上の予防ヘルスケアプラットフォームを持つことは、ヘルスケアバリューチェーン全体を網羅する上で必要不可欠だ。
GOQii の日本市場への進出可能性も高く、彼らのビジョン、目標の達成をサポートしていきたいと考えている。当社も今日の日本社会の課題に対しさらなるソリューションを提供すべく、日本の予防ヘルスケア分野における新しいビジネスやサービスの開発を目指していく。GOQii の日本進出に際しては、関係会社とも連携しこの目標を実現したいと考えている。
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