
本稿は、12月17〜19日に開催される、Infinity Ventures Summit 2018 Winter in Kanazawa の取材の一部。
シンガポール拠点のデーティングプラットフォーム「Paktor」や台湾のビデオストリーミングプラットフォーム「17 Media(17直播、日本でのサービス名は「イチナナライブ」)」を運営する、ソーシャルエンターテイメントプラットフォーム M17 Entertainment は、香港拠点のモバイルゲームデベロッパ Madhead の CEO Terry Tsang(曽建中)氏がリードしたラウンドで2,500万米ドルを調達したことを明らかにした。このラウンドには、Pavilion Capital や Stonebridge Ventures などの投資家のほか、既存投資家数社も参加した。同社は今後2ヶ月の間に、さらなる追加調達を行う見込みだ。
M17 Entertainment は、新たに調達した資金を使って、ライブストリーマーとユーザ間の対話を改善するための、プラットフォーム拡張に向けた研究開発を行う予定。資金の一部は、アドバイザー専門家、トレーニングカリキュラムなどの提供によりライブストリーマーの成長とリーチの多様化を支援したり、ライブストリーマーの他のショービジネス分野への露出を支援したりするのに使われる。同社は、「ライブストリーマーを発掘し、トレーニングし、プロモーションするシステム手順」を構築するとしている。
M17 Entertainment の共同創業者で CEO の Joseph Phua (潘杰賢)氏は、次のように語っている。
我々は、世界中の視聴者に自分の技能を見せられるステージを提供することで、スターダムへの夢を実現したい個人に力づけたいと考えている。
コンテンツを開発・シームレスに連携することで、ライブエンターテイメントの世界を完全なものにしたい。リソースや特技の強力な礎を築き上げることで、我々はコンテンツクリエイターとユーザ間のさらなる関係性を作り出せるだろう。
同社はプレスリリースで、今年の年間売上が1億8,000万米ドルに届きそうな勢いであると説明しており、日本のライブエンターテイメント市場での好調な業績など肯定的な基調を多く見せている。
M17 Entertainment は現在、台湾、シンガポール、香港、日本、韓国、アメリカ、マレーシアにオフィスを持ち、全世界での従業員数は600人に迫ろうとしている。昨年、Infinity Ventures Partners(IVP)、Vertex、ヤフー、Golden Summit Capital、韓国 VC の KTB Ventures からシリーズ A ラウンドで4,000万米ドルを調達した。
今年6月、同社は資金調達目標を達成することができず、ニューヨーク証券取引所での IPO の試みを保留にした。
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