ケップル、日本経済新聞社などから総額2.7億円の資金調達ーースタートアップと大手企業をファイナンス実務支援で繋ぐ

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写真左よりケップル代表取締役の神先孝裕氏、日本経済新聞社常務取締役デジタル事業担当 日経イノベーション・ラボ所長の渡辺洋之氏

投資家向けにファイナンス実務支援ツール「FUND BOARD」を運営するケップルは12月4日、日本経済新聞社および複数の個人投資家より資金調達を実施したことを公表した。調達金額は総額2.7億円で、うち2.5億円を日本経済新聞社が出資している。株式比率や払込日などの情報は公表されていない。

ケップルはスタートアップを中心にバックオフィス支援をするKeppple会計事務所の代表取締役である神先孝裕氏により設立された。同社はスタートアップと投資家を結ぶファイナンス実務管理ツール「FUND BOARD」を2017年7月にベータリリース。2018年4月には個人投資家を中心に総額3000万円の資金調達を実施している

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現時点で同サービスは投資家向けアカウントのみがローンチされている状況だ。ベンチャーキャピタルをはじめ、事業会社など十数社に導入されている。投資先の情報やステータスの一覧管理、投資検討中企業の管理が可能で、エクセルで実施されているような投資管理を効率化する。

今回の調達資金は来年春頃にローンチ予定のスタートアップ向けアカウントや既存提供サービスの機能開発の人件費に充当。また、今後は日本経済新聞社と連携してイベントの開催やコンテンツの共同制作、配信も視野にいれている。

ケップルへの出資について日本経済新聞社の渡辺洋之氏は次のように話す。

「優秀な若者が進んでスタートアップ業界を選ぶように、人材の流動性からみてもベンチャーブームが起きいます。FUNDBOARDが成長する中でベンチャーキャピタルや大企業などん投資家とスタートアップが集まる場所になる。この繋がりを広げていくことは、弊社の媒体の読者にも価値があることだと考えています」(渡辺氏)

日本経済新聞社としては、今後「スタートアップとの協業という側面で出資を検討していく方向」ということだ。神先氏は、大企業や事業会社のアカウント支援を手前の段階でしていくと示している。この推進に対しては「ただ繋がるのでなく、お互いの存在を理解し合うことが必要」(神先氏)と話しており、橋渡し的な役割を目指す。

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