バイクシェアリングOfo(小黄車)CEOのDai Wei(戴威)氏、債務不履行で中国政府のブラックリスト入り

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ofo(小黄車)設立者兼 CEO の Dai Wei(戴威)氏
Image credit: ofo(小黄車)

中国の自転車レンタル会社 ofo(小黄車)CEO の Dai Wei(戴威)氏が支払義務を履行していないとして、政府のブラックリストに掲載された。これにより同氏は、高級品の購入ができなくなるほか、一等車での電車移動や飛行機の搭乗など高級サービスが受けられなくなる。

さらに、ofo 社自体もブラックリストに掲載された。この命令が下されたのは12月4日だが、中国系メディアによって取り上げられたのは20日だった。

不動産の形式を持つものの購入にも制限がかかる今回の命令は、ofo 創業者および同社に対する打撃としては最新のものとなる。同社はここ最近、事業の低迷が続いており、資金繰りが悪化する中で外国事業を大幅に削減するなどの対応を迫られていた。

ここ数日、ユーザが北京にある同社オフィスやアプリになだれ込み、保証金の返還を求めている。北京にある海淀区裁判所の判決では、支出制限命令の詳細が示されている。Dai 氏は、リスト化されている「過度な支出」に関与する前に、裁判所の事前承認が必要になる。

これには、「子弟の私立学校入学、特定の種類の保険・資産管理商品の買い入れ、自動車の購入」が含まれる。休暇での旅行のために飛行機や鉄道を使ったビジネスクラスでの移動、不動産の購入、既存施設の高価なリフォームも制限される。

このニュースに対して一部の中国系メディアは、ブラックリストに掲載されても、Dai 氏が国外に移動するのを阻止できないとすぐさま報じた。本人の意思次第で、外国に逃れられる可能性があるのだ。判決によると、Dai 氏はマンションや高級オフィスの賃貸のほか、ホテル、クラブ、ゴルフコースでの贅沢な支出もできなくなる。19日午後の時点で、ofo に預かり金の返還を求める人が1,100万人を超えた

ユーザの @FrankyZhai は Weibo(微博)に次のようにつぶやいた。

このニュースからすると、保証金を取り戻せるチャンスはもうないのかもしれない。

大企業の CEO でブラックリストに掲載されたのは、Dai 氏が初めてではない。2017年12月には、Le.com(楽視、旧称:LeEco)の元社長で電気自動車企業 Faraday Future(FF、人才薈萃の共同設立者である  Jia Yueting(賈躍亭)氏が債務不履行のブラックリストに掲載された。

その半年後、同氏は1年にわたり「高級品」の購入や航空機・高速鉄道での旅行が禁じられた。Le.com の債務支払いに責任があるとする裁判所の命令に彼は従わなかった。2017年の終盤にアメリカに逃避したからだ。

【原文】

【via Technode】

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