「起業を目的としない。精神の育成を目指す」ーー 岡山大学とストライプインターナショナルが起業家精神育成にコミットする新プログラム「SiEED」立ち上げを発表

by Takashi Fuke Takashi Fuke on 2018.12.6

国立法人岡山大学と、ファッションサブスクリプションサービス「MECHAKARI」やECデパートメントストア「STRIPE DEPARTMENT」などを運営する株式会社ストライプインターナショナルは12月6日、岡山大学内にて起業家精神育成プログラム「SiEED (STRIPE intra & Entrepreneurship Empowerment and Development)」を 2019年4月より開講することを公表した。

本プログラムは海外の起業家を招いたイベントやビジネス運営に関する共同体験に代表されるオフラインおよびインターネット教材などのオンラインコンテンツの2つを軸に展開される。

特徴は起業家の輩出数を意識しているのではなく起業家精神育成に特化している点。世界中の起業家たちが着目する「日常に落ちている当たり前に対しての疑問意識」を持たせ、私たちにとって「未来の当たり前」を創る人材育成をするためのプログラムとなっている。

また、海外で活躍する著名起業家たちが持つ異分野のノウハウを掛け合わせて新たなモノを生み出すための基礎手法「トランスファラブル・スキル」を参加者に獲得させることも目的の1つだという。

ストライプインターナショナル社長 石川康晴氏は本プログラムに関しての抱負を次のように述べた。

個性、挑戦、創造力の3つを軸に私たちは事業展開してきました。常に基礎として持っていた想いは「いいこと」を社会に広げる。そこで、私たちにとっての次の「いいこと」とは人を育てることだと考えました。具体的にはSiEEDを通じて社会改革者である「エントレプレナー」と組織内改革者「イントレプナー」を育成することです。ローカルから輩出した社会および組織改革者たちが、地域の雇用や経済をスケールさせる鍵になると考えています。(石川氏)

2019年4月から、グローバルで活躍する起業家のビジネス思考や発想法および成長の過程などを学ぶ基礎プログラムを開始する予定。同年8月からは、基礎プログラムをもとに、海外から起業家を直接呼び対話する機会の提供、データ解析やマーケティング手法を学ぶ実践プログラムを展開する日程だ。

地方から世界を変えることを軸に据えていることから、学生向けのプログラムという見せ方には終始しない。

オープンな学習環境を提供すべく、岡山大学の関係者のみならず、全国の教職員、行政関係者、ビジネスマン、中高大学生の若者も巻き込んでいく予定だ。地方の大学職員、県庁役場の職員なども積極的に参加させ、必ずしも起業を志していないイントレプレナー育成にも力を注ぐ意向とのこと。

岡山大学 学長 槇野博史氏と、前エバーノートジャパン会長・現Scrum Ventures パートナーの外村仁氏は次のように語る。

東京への一極集中化が進んでいる一方、地方には「冬の時代」が訪れていると感じています。冬の時代とは言っても岡山大学を始め、地方にはバイオテックから医療技術に代表される宝物がたくさん眠っていると感じます。こうした「インベンション」に満ち溢れていますが、製品・サービス化が出来ていないため、世の中のみなさんにそもそも知られていません。ビジネス教育が上手くできていないかったことが原因であったかと思っています。今回、SiEEDを通じて参加者にビジネス意識を持たせることで「インベンション」を社会へと広め、「イノベーション」へと進化させたいと考えています。(槇野氏)

かつて「頭の良い人」の定義は既存の問題、いわゆる過去問にどう対応できるかが基準でした。しかしこれからは、未知の問題に対しての解決能力や、新規の問題設定力が試されると考えています。こうした能力を育てるべく、自分が世の中にとって「役に立っている実感」を持てる環境を、SiEEDが用意してあげたいと思ってます(外村氏)

将来的には「SiEEDユース」と呼ばれる小中学生向けの夏休みを通じた学習プログラム立ち上げも考えているという。

SiEEDプログラムで知見を得た参加者が子供たちに向けてレッスンをする形式を想定しており、参加者が新たな起業家精神育成をしていく仕組み作りを目指す。年齢や参加者のみにコンテンツを配布するなどの制限は設けず、オープンな学習環境を岡山から創出し、日本全国に広めていく狙いだ。

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