
中国のネット保険会社 ZhongAn Online P&C Insurance Co., Ltd(衆安在線財産保険)、すなわちZhongAn(衆安)は、同子会社の ZhongAn Technologies International Group Limited(衆安科技)が Grab と提携したことを正式に発表した。東南アジアにおけるデジタル保険販売に重点を置くジョイントベンチャー(JV)企業を設立する。
同 JV の設立により、保険商品が Grab アプリ経由で提供されるようになり、ユーザは仲介業者や代理店を介することなく携帯電話で、分割化された保険料にてさまざまなカテゴリの商品を購入できるようになる。
また同JVは、グローバルな保険事業パートナーとの連携も受け入れるほか、東南アジア地域における保険のニーズ、特に保険をかけられない人のニーズを満たす商品の開発も行う。
今回の合意により、ZA Insurance による ZhongAn International は、プラットフォームを構築する技術資産とインターネットエコシステムに対する洞察力をJVにもたらす。一方 Grab は、デジタル保険プラットフォームを同社モバイルアプリ経由でローンチし、ユーザ基盤とカスタマーインサイトを活用してユーザにカスタム化された保険商品を販売する。
Grab の社長を務める Ming Maa 氏は次のように語り、同社が今年重点を置く海外送金とオンラインヘルスケアへの拡大というスーパーアプリのミッションを強調した。
当社の保険プラットフォームのローンチは、同地域の人たちが日常的に利用する主要なスーパーアプリになるという当社の取り組みの一環です。当社のインフラと ZA Insurance との提携により、お客様に価値を創出できる保険商品の提供が可能になります。
デジタル保険により、保険料納付の調整と、GrabPay や支払処理を行う系列の提携企業経由での自動引き落としが可能になる。
まず手始めに、Grab はドライバー向けの保険商品をシンガポールのドライバーパートナーに提供し、Chubb と組んで、ドライバーを病気や事故による所得の損失から守る。
ZhongAn のバイスジェネラルマネージャーを務める Wayne Xu(許煒)氏は次のように語った。
過去5年間に、ZA Insurance は300社以上のインターネットエコシステム関連パートナーと手を結び、ZhongAn を中心とする保険エコシステムを構築するという共通の目的のもと、テクノロジーソリューションを送り出してきました。Grab や他の大手保険会社との協力で、東南アジアの顧客の保険ニーズをよりうまく満たすことができるようになるという自信があります。
シンガポールはデジタル保険が Grab アプリ経由で展開される初めての国となる。
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