マチマチが16自治体目となる川崎市と協定締結、横浜キャピタルなどから1.6億円調達

by Takeshi Hirano Takeshi Hirano on 2019.2.6

ニュースサマリ:ローカルSNS「マチマチ」は2月6日、横浜キャピタル、FFGベンチャービジネスパートナーズ、OKB キャピタル、個人投資家の佐藤裕介、山内一馬、大湯俊介らを引受先とする第三者割当増資の実施を公表した。調達した資金は総額1億6000万円で、出資比率などの詳細は非公開。サービス開発体制の強化や展開地域の拡大を進める。

また、これに合わせ、神奈川県川崎市との間に「マチマチ for 自治体」に関する協定を締結したことも発表している。同社が地域と連携を結ぶのは東京都や埼玉県など16自治体。

マチマチは近所の子育てやお店、病院などのローカル情報を共有できるオンライン掲示板サービス。今回協定を結んだ川崎市とは今後、市内650の町内会・自治会をマチマチでネットワークすることで、加入率低下などの課題解決、電子回覧板などの機能による活動負担軽減を目指す。

話題のポイント:FacebookやTwitterなどSNS飽和状態の今、ローカルに特化した市場で元気なのがマチマチさんです。資金調達も前回の201711月時と同様、地域提携と同時発表で、地元に根ざしたファンドやシリアル系の起業家・エンジェルからの出資という特色あるものになってます。ちなみにマチマチ代表取締役の六人部生馬さんは、金融やD2C系スタートアップを経て創業したシリアルです。創業ストーリーはこちらの記事をどうぞ。

さて、このマチマチ、創業は2015年末なのでそろそろ勝ちパターンや課題なども見えてきてるのではということで、六人部さんにいくつか質問をしてきました。以下にショートインタビューを掲載します。(太字の質問は全て筆者、回答は六人部さん)

自治体との積極的な提携について。双方どのような思惑が一致して提携が拡大しているのか、また逆に、提携に至らなかった場合にはどのような部分が合わなかったのか

六人部:自治体とは様々な取組をしています。取組の目的は大別すると「コミュニティの形成」「情報発信の効率化・最適化」に大別されます。

確かにここにスタンダードなソリューションはありそうでない

六人部:マチマチの利用者の70%は子育て世代で、自治体がリーチしにくいのがこのセグメントなんです。そこでマチマチを通して、情報配信の強化や子育て世代のコミュニティづくりに取り組んでいますね。マチマチを使って、従来紙だった広報誌や回覧板情報を電子化したりしてます。

具体的に上手くいってる自治体や利用イメージを教えて欲しい

六人部:最初に提携した渋谷区は約20万人の人口に対して、月間2万人のマチマチの利用者がいます。地域のインフラになりつつあるんです。前述の通り、メインのユーザーは子育て世代のママが多いんです。引っ越してきたり、妊娠や出産をきっかけに地域に目が向くタイミングというのもあって、地域情報や知り合いを求めてマチマチを使い始める、というパターンがあります。

オンラインの情報交換を経て、リアルでのママ同士のランチ会やお茶会などが全国各地で発生しています。近所に実際住んでいる人から信頼できる情報を教えてもらえるのが付加価値となってるんです。

想定してなかったのは

六人部:中高年(50〜65歳)の利用です。実は全体の25%を占めていて、これは想定していませんでした。町内会や自治会などで回覧板を電子化したり、お祭り等のイベント情報を発信されていますね。また、外国人の方が多い地域は、同じ国同士や地域のことを知りたい外国人の方の利用が進んでいます。今後移民の方々が増えていくなかで、よりいっそうの利用が増えるんじゃないでしょうか。

ビジネスについて聞きたい。広告をメイン事業に採用したメディアの場合はどうしても踏み込みに時間がかかる。足元の戦略は

六人部:ビジネスモデルは広告ですが、ローカルに特化したものです。直近はローカルの広告主からの問い合わせも増加しています。というのも、FacebookやTwitter等ではターゲットが広すぎるような、中小の広告主にメインで活用いただいてます。まだ小さい規模ですが、毎月2桁以上の成長率で伸びていて、月間利用者が100万人を超えてきました。現在は収益化しつつ、さらなるスケールを追い求めていくフェーズです。

中長期の視点としてどのぐらいの期間を想定している

六人部:アメリカのユニコーンでもある同業の「Nextdoor」は2010年開始で、立ち上がるのに6、7年かかりました。マチマチも同じ領域ですから焦らずじっくり取り組み、大きな事業を作るつもりです。

ありがとうございました。

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