チャットで「ズボラ請求」できる請求アプリのAnna Moneyーー創業1年半で約12億円を調達

by Taishi Masubuchi Taishi Masubuchi on 2019.2.21

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ピックアップSME banking startup Anna Money raises £8.5m

ニュースサマリー:英国発のフィンテックスタートアップAnna Moneyが2月5日、8500万ポンド(日本円で約12億円)をKinetikから調達したと発表した。KinetikはスマートEVを開発するスタートアップ「Arrival」や世界初の無人レーシングカーを開発する「Roborace」に出資する投資会社。

2018年創業のAnnaは、小規模またフリーランサー向けに特化した請求書の送付・管理サービスを提供する。10分程度のセットアップで利用開始することができ、マスターカードブランドのデビットカードを発行してくれる。チャット形式のインターフェースが特徴的で、請求書の管理やレポートのサービスを24時間利用可能。同社が公表する情報によれば、1年半で3500件の顧客獲得に成功しているという。

annamoney

アプリケーション全体におけるデザイン設計は世界的にも著名なデザイナーMichael Wolff氏、デザイン会社のNB Studio・Alice Bowsherが共同で制作を担当した。

加えて、同社はプロモーションの一環として制作したMastercardベースのアプリと連携させたデビットカードに猫の鳴き声を吹き込ませ、決済時実際に鳴き声が鳴る仕組みを構築するなど遊び心を交えた取り組みをしている。

話題のポイント:果たして日本でここまでフランクな、そして「ズボラ」な請求書のやり取りが受け入れられるでしょうか(個人的にはこの感覚が自然になっていってほしいです)。

小さなビジネスやフリーランス同士の仕事で支払いのタイミングが遅れた際(そして、遅れることはよくあると思います)、たとえ親しい間柄だとしてもなかなか請求を急かすようなメッセージは送りにくかったりするかもしれません。しかしAnnaは督促もしてくれるので、このプラットフォームを通せばこういった課題も解決してくれます。

英国ではフランクな形でお金のやり取りを促進させるフィンテック・スタートアップが着々と成長を遂げています。社会全体が金銭のやり取りに生じる無駄なストレスを、テクノロジーで取り除こうという大きな流れです。

この流れの中にひとつ「Recurring Bank Payment(繰り返し行われる取引)」というキーワードがあります。これはトランザクションが複数回交じわる箇所をテクノロジーで簡略化させるという意味なのですが、ブロックチェーン的発想でいうとスマートコントラクトの導入やライトニングネットワークの構築と感覚的には近いかもしれません。

Annaは調達した資金で出費やキャッシュフロー管理や予想、英国内国歳入関税庁が推進する税のデジタル化への対応など、プラットフォームの機能強化を進めるそうです。海外展開まではもう少し期間がかかりそうですが、着目しておいて損はないのではないでしょうか。

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