金利2.5%に送金無料、10代のキャッシュレスを促進するモバイルバンク「Step」が380万ドルを調達

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Photo by bruce mars on Pexels.com

ピックアップStep targets teens and parents with a no-fees mobile bank account and Visa card

ニュースサマリー:モバイルバンクを運営するStepが2月1日、シードラウンドにて380万ドルを調達したと発表している。出資したのはCrosslink Capital, Collaborative Fund, Sesame Venturesの3社。

Stepは特に10代の若者をターゲットとしたサービスで、クレジットカード・デビットカードまた普通預金口座・当座預金口座を全て一つにまとめることのできるアプリ。伝統的なデビットカードやクレジットカードが提供する機能をカバーする一方、若者やその家族間での使いやすさに特化した設計が施されているのが大きな特徴。

また、既存機関と比較すると高額な2.5%という預金金利を提供し、最低預入金やATM利用料などもない。手数料なく友人や家族間で金銭のやり取りが簡単に可能な点もStepの特徴の一つ。Stepは基本的にユーザから手数料を取ることはせず、インターチェンジフィー、つまりカード利用時における加盟店側からの手数料で利益を生み出す。

現在、Stepはアプリローンチ直前の段階。ウェイトリストへ登録することで、$1のボーナスを受け取ることができる。

話題のポイント:Stepは公式サイトにて以下のように語っています。

It isn’t easy learning how to be good at money. Schools don’t teach you and families don’t always talk about finances.(お金に関して若いうちから理解することは非常に難しいです。学校も、家族も誰も金融に関して教えてくれません)。

Stepはオールインワンの金融サービスを提供することで、最終的に「お金」を小さい時、若い時から理解出来る環境を整えようとしています。

Techcrunchでのインタビューにて、CEOのCJ MacDonald氏はStepの若者向けモバイルバンクとしての立ち位置確立後は「お金について、特に家族間で理解が深まるようなツール」を作りたいと語っていました。

例えば「大学費用の貯蓄」などを挙げ、モバイルバンクを中心とした家族間の「お金」の関わり強化を目指していることが伺えます。長期的に見れば、ほぼ必ず訪れるキャッシュレス社会。その時に社会を支える若者世代に特化したモバイルバンクの登場に、既存の金融機関はどのような手を使って戦っていくのでしょうか。

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