Alibaba(阿里巴巴)がローンチしたばかりのスマートアシスタントが、迷惑で時として実に攻撃的で、1日に何度も受けることさえある勧誘電話を避ける手段の1つとなるかもしれない。
Alibaba は16日、勧誘電話回避用スマートアシスタントサービスを試行中だと発表した。同社が Weibo(微博)で公開したデモ動画の中でチャットボットは、保険、融資、不動産などに関する淡々とした会話において生身の人間のように会話ができ、1分以上勧誘者に質問をしている。
クリエイターにして、Alibaba 傘下の Alibaba AI Labs(阿里巴巴人工知能実験室)の主任研究員でもある Nie Zaiqing(聂再清)氏の目的の1つは、自分たちのチームのために会議中の迷惑電話を防ぐことだった。このチャットボットは、幅広い分野における一般的知識と音声処理技術を基に深層強化学習アルゴリズムを採用しており、ボットと人間との会話を有意義なものにしてくれる。
しかし、TechNode(動点科技)が18日に実施した基本的な会話では、適切な応答ができなかった。Alibaba の TechNode への説明によると、現在利用可能な Ant Financial(螞蟻金融)決済用プラットフォーム、スマートスピーカー Tmall Genie(天猫精灵)向けモバイルプラットフォームでの試用版には限られた機能しかついておらず、本格的なローンチは年末までに行われるとのことだ。
この告知は、15日に開催された年中行事「消費者権利デー」のパーティ(315晩会)直後にもたらされた。この315晩会の主催者でもある国有放送局 CGTN(中国環球電視網)は、貸金業者や不動産業者に対するロボコールサービスを開発している中国の AI 企業リストを公表した。1個3,000人民元(約49,000円)のロボットは1日に最大5,000件もの電話をかけることができるとされており、これは人間の10倍以上にあたる。
315晩会で名前が挙げられた会社の1つ、山西省拠点の AI 企業 Yikexin は、中国メディアによると現在警察と市場規制当局による調査を受けているという。もう1社、Bihe を後援している AI 企業 iFlytek(科大訊飛) は、この会社のビジネスマネージメントには関わっていない、と16日に公開された声明で述べた。
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