退院調整支援SaaS「KURASERU」運営、プレシリーズAで1.3億円を調達——DBJキャピタル、SMBC-VC、500 Startups Japan、個人投資家から

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後列左から:吉澤美弥子氏(500 Startups Japan)、James Riney 氏(500 Startups Japan)、澤山 陽平氏(500 Startups Japan)、山下哲也氏
前列左から:平山流石氏(KURASERU)、川原大樹氏(KURASERU)、永原健太郎氏(DBJ キャピタル)
Image credit: Kuraseru

神戸を拠点に、ソーシャルワーカーやケアマネージャー向けに入院患者の退院調整支援 SaaS「KURASERU(クラセル)」を開発・運営する KURASERU は21日、プレシリーズ A ラウンドで1億3,000万円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、DBJ キャピタル、SMBC ベンチャーキャピタル、500 Startups Japan(出資払込当時)、尾下順治氏(アクセルマーク代表取締役)、山下哲也氏(山下計画 CEO)。

この資金調達は KURASERU にとって、2018年6月に実施したシードラウンドに続くものだ。500 Startups Japan はシードラウンドに続くフォローオン出資となる。今回の調達を受けて、同社では Android および iOS 向けモバイルアプリの開発、カスタマーサポートの充実などを図るほか、収益化に向けた体制構築を行うとしている。

KURASERU は、医療ソーシャルワーカーの川原大樹氏と、IT 企業を経営・運営してきた平山流石(るい)氏により2017年10月に共同設立。病院のソーシャルワーカーやケアマネージャーは、その患者を受入可能な介護施設を探し出し、患者本人や家族に提案をしてくれるが、これまで電話やファクスに頼っていたこの作業を Web 上の操作により効率化できるのが KURASERU のバリュープロポジションだ。

モバイルアプリの開発途上においては、神戸市北区の複数の病院の協力のもと、病院間の転院や在宅から介護施設へ入居する際のマッチングの実証実験も行う。北区は神戸市中心部(海側)から離れていて山間部に位置し、病院の多い中心部への交通アクセスが良くない地域特性がある。昨年の台風20号の襲来時には神戸市北区と中心部を繋ぐ有馬街道が通行止となった経験などから、日頃から北区における医療・介護需要は北区内で完結できるようにする必要性が高いという。

KURASERU は2017年、「KOBE Global Startup Gateway(現在は終了)」の 5th Batch に採択。2018年10月に B Dash Camp 2018 Fall in Fukuoka でジョブカン賞、2018年11月に TechCrunch Tokyo で富士通賞を獲得している。

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