2.5万の建設現場が導入、建設クラウドのフォトラクションが1億円の資金調達ーー中島氏に聞くカスタマーサクセスの裏側

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photoruction

建設・土木の生産支援クラウド「Photoruction」を提供するフォトラクションは3月29日、利用する現場数が2万5000件を突破したことを伝えている。また、これに合わせ、第三者割当増資の実施も公表した。

引受先となったのは既存投資家のジェネシア・ベンチャーズ、SMBC ベンチャーキャピタル、みずほ キャピタルの3社で、調達した資金は1億円。出資比率などの詳細は公開されていない。また、同社はこれに先立って、あいおいニッセイ同和損害保険と共同で、建設業のサイバーセキュリティを担保する保険商品の提供も開始している。

フォトラクションの前回調達は2017年7月。β提供を経て、2017年11月から提供を開始しているPhotoructionを導入する累計の建設現場は2万5000件に拡大した。同社公表によれば、大成建設や矢作建設工業など大手含め、設計事務所や工務店など利用企業の幅も広がっている。

Photoructionは建設現場の写真共有を通じて、現場で発生するデータの一元管理を実現した。これまでは特に施工のフェーズを中心に効率化を進め、生産性に関して資料管理コストを10分の1に削減(作業員一人当たりの時間を9時間短縮)するなどの効果をあげている。

今後も現場の人手不足が予想されることから、これまで手がけてきた施工以外の設計や調達などの別フェーズについても効率化を進める。

本誌では同社代表取締役の中島貴春氏にショートインタビューを実施し、成長の背景について伺った(太字の質問は全て筆者、回答は中島氏)。

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フォトラクション代表取締役の中島貴春氏

2.5万現場への導入に至った経緯、成功の要因は

中島:もちろん様々な要因はありましたが一番は、単純に機能がユーザー様の求める内容に追いついてきたことがあります。これまでのフォトラクションのメインターゲットは戸建以外の中〜大規模の建築を建てる企業様で、大きなものを建てることもあり業務内容は非常に多岐に渡ります。そのため、βテスト時やリリース当初は機能不足なこともあり、何年も前から展開してるパッケージソフトに勝てないこともありました。

なるほど

中島:特にバーティカルSaaSの場合は関連する業務が10あると1つでも出来ないとローカルに戻ってしまうんですね。そのためセールスやPRに力を入れるタイミングを見極め、プロダクト作りに集中してきたことが結果的に成長速度を速めたかと思います。

通常、こういった状況だとオンボーディング施策として勉強会など手のかかる方法を選ぶことが多いと聞く。カスタマーサクセスで気をつけたことは

中島:私たちが目指すカスタマーサクセスは顧客の大成功であり、単純な成功ではありません。プロダクトの価値を正確にユーザー様へ伝えるために一緒に成功する、いわゆる成功するプロセスを見せることに力を入れています。

口コミは同じくコンストラクションテックを手がけるオクトも同様のことを話していた

中島:管理者である導入担当者は現場にとってより良いツールをと思い検討しますが、現場からしてみれば、新しいツールに慣れるのに時間も労力もかかると想いがすれ違ってしまうことも少なくありません。

そのため管理者と現場でのフィット&ギャップが起こりやすくなり、導入しても期待していた効果につながらないと言ったことになります。

具体的には

中島:そこで私たちは現場と管理者の両者がサクセスできる道筋を創ることを大事にしています。管理者へは導入前から現場の要望や意見の吸い上げをお願いし、どこに問題点があるのかを明確化した上で期待するサクセスへの戦略を練っていきます。

例えば吸い上げた内容から現場の業務フローの合わせたマニュアルを作成し、操作説明会を行う事で実務をイメージしやすくオンボーディングがしやすくなります。また、定量的なレポートを月次で出させて頂き、ユーザーや現場、機能毎のアクティブ率を可視化して費用対効果を測りながら管理者と更に効果を出す戦略を練ると言うことを実施しています。

結果的に利用が拡大した

中島:人の手が加わった現場サポートとデータを駆使した管理者への提案により、高アクティブ率を維持した状態で生産データの蓄積、将来の工事に活用をしやすい環境を創るノウハウを溜めていった結果、継続率100%を保つことができています。

話題を少し変えて、フォトラクションが目指すビジョンを聞きたい。現在の成功をステップに見えてきた世界は

中島:私たちはフォトラクションを単なるツールから、建築物を建てるための新しいテクノロジーに昇華させていきたいと考えています。建設産業で起きた最後の革命は実はコンクリートやガラスで、産業革命によって工業生産された材料で建てられるようになったことで大幅に生産力が向上しビジネスとして大きく発展しました。

今ではコンクリートやガラスを使ってない建物を探す方が大変だと思います。フォトラクションも情報革命時代の必須な材料になることを目指していますし、企業体としても「建てる」ための協力会社として機能していきたいと考えています。

データが重要なキーになる

中島:「建てる」ために必要なデータが集まる箱として提供し、よりリアルに影響を与えるところはデータ連携含めて、他の企業と一緒に進めていってます。そういった外部との取り組みに関しては昨年から、色々と仕掛けをしていまして、早ければ来月から順次発表できると思うので楽しみにしていてください。

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