自動運転スタートアップのAutoX、中国市場進出に向け自動車メーカーDongfeng(東風汽車)から数千万米ドルを調達

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Image credit: AutoX

カリフォルニア州を本拠とする自動運転スタートアップの AutoX は、中国の投資家が出資するシリーズ A3 ラウンドを完了した。同社は中国の商用車セクターで自動運転技術の利用促進に注力している。

同社によると、中国の自動車メーカー Dongfeng(東風汽車)がリードするこの資金調達ラウンドは数千万米ドル規模で、獲得資金は中国市場において最新型レベル4自律走行運転車の大量生産に活用される。2017年9月には、上海を本拠とする別の国営自動車メーカー SAIC Motor(上海汽車)から、金額は非公開ながら出資を受けていた。

当時、SAIC のリサーチディレクター Liu Fen 氏は、「優れたアルゴリズム技術を持つ AutoX は、自動車業界において人工知能を活用する新たな手段を提供してくれます」と語ったと中国メディアが報じていた

プリンストン大学で助教授をしていた Xiao Jianxiong(肖健雄)氏が2016年に設立した AutoX は、先進レベル4自律走行技術に特化している。この技術により、極端な悪天候時を除き、車は自律走行できる。2018年8月には、カリフォルニア州サンノゼでフードデリバリ事業の実験を開始した。ユーザが携帯アプリを使って生鮮食品を注文すると、自動運転車が配達してくれるものだった。

今回の資金調達が行われる前の1月には、同社は深圳に研究開発センターを設立した。現在は、Tencent(騰訊)本社とBaidu(百度)の地域拠点が置かれている深圳市南山区で自動運転車の実験を行っている(TechNode に提供された30秒の動画を参照)。8日にリリースされた発表によると、AutoX は Windows 型の自動運転システムを構築し、中国自動車メーカーと協力して最新型の自動運転車を商用化する計画だ。

中国の無人運転車では、インターネット大手の Baidu が市場をリードしている。この技術は、中央政府が育成を進めているものの1つだ。記事の中で報道された地方政府の情報によると、昨年実施された北京の公道での自動運転実験では、その走行量で全体の90%以上をBaiduが占めていてトップの座にあった。Baidu の CEO Robin Li(李彦宏)氏が2月の決算発表の場で語ったところでは、同社は自動運転のオープンプラットフォーム「Apollo(阿波羅)」で135社を超える OEM メーカーとティア1のサプライヤーと提携している。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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