ボストン発のケータリングマーケットプレイス「ezCater」、シンガポール政府系ファンドなどから1.5億米ドルを調達——世界展開を加速へ

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eZcater のチーム
Image credit: eZcater

シンガポールのウェルスファンド GIC(旧シンガポール政府投資公社)は、ボストンのオンラインケータリングマーケットプレイス「ezCater」に対し、Lightspeed Venture Partners と共に総額1億5,000万米ドルを共同出資したと4月3日に発表した。

その他、Light Street Capital、Wellington Management、ICONIQ Capital、Quadrille Capital が同ラウンドに参加した。

このラウンドにより ezCater の企業価値は推定12億5,000万米ドルとなり、ユニコーン企業の仲間入りを果たした。同社はさらに、将来行う可能性のある合併や買収、IPO も視野に入れつつ国際的な進出を加速させる予定だ。

ezCater の CEO Stefania Mallett 氏は Techcrunch に対し次のように述べた

資金やユニコーン企業ステータスの獲得は素晴らしいマイルストーンとなりますが、それが目的ではありません。ビジネスを行う目的は、顧客も従業員も幸せになれる成功した企業を育てることにあります。

ezCater は Stefania Mallett 氏と Briscoe Rodgers 氏により、ビジネスケータリング向けのオンラインマーケットプレイスとして2007年に自己資金で設立された。

Boston Food Fest で開いた、eZcater 参加のケータリング業者とユーザのイベント
Image credit: eZcater

これまで全米の6万500件のレストランやケータリング業者と協業してきたが、食品そのものを扱うことはなく、自社で配送を行うこともない。Mallet 氏は ezCater のこうした側面を旅行会社 Expedia に似たものだとした。

2011年に270万米ドルのシリーズ A 資金を獲得し、その後まもなく3億米ドル以上のエクィティ投資も得た。ちょうど10ヶ月前、フードテクノロジーの人気が増してきたのもあり、シリーズ D ラウンドで1億米ドルの資金を獲得した。

さらに、2018年7月、パリのオンラインケータリングプラットフォーム「GoCater」を買収することにより世界進出を果たしている。直近では、テイクアウトや配送、ケータリングのクラウドプラットフォーム Monkey Group を買収した。これにより、ezCater はケータリング管理ソフトウェアの分野におけるマーケットリーダーとしての地位を再確認することになったとMallett 氏は語っている。

弊社はこれまで成長を遂げているので独立起業としての運営を継続し、また、もし機会があれば上場企業による買収やIPOを実施する上で都合のいい立場にいます。

【via e27】 @E27co

【原文】

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