インドネシアのオンデマンドコーヒースタートアップFore Coffee、シリーズAのフォローオンで100万米ドルを追加調達——業容を急拡大へ

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Fore Coffee
Image credit: Fore Coffee

オンデマンドで注文を受けるインドネシアのスペシャルティコーヒースタートアップ Fore Coffee は、シリーズ A ラウンドで新たに100万米ドルを調達した。1月からの調達金額はこれで950万米ドルとなった。

今回の調達は、もともと East Ventures がリードし、SMDV(Sinar Mas Digital Ventures)のほか Pavilion Capital、Agaeti Venture Capital その他複数のエンジェル投資家の参加を得て1月にクローズした850万米ドルの案件に続くものだ。

同社によると、その資金調達のおかげでここ2か月の間にジャカルタ圏内の店舗数を19軒から35軒へ倍増させたという。Fore Coffee ではアプリのプロモーションも行っており、これまでに50万ダウンロードを記録した。

同社の設立は2018年8月。設立者の Robin Boe 氏と Elisa Suteja 氏は、オンライン・ツー・オフライン型の e コマースを採用した。インドネシアにおける新たな消費トレンドについてベンチャーキャピタル企業 East Ventures が持つ仮説から誕生した企業で、同国ミレニアル世代に特有の便利で動きの早いライフスタイルを取り入れている。

East Ventures のマネージングパートナー Willson Cuaca 氏は次のように話している。

データがカスタマイゼーションをもたらし、今度はそれが消費者向けにつくられた新たな体験をもたらします。インドネシア用に最適化されたデジタルインフラとあいまって、消費者向けの製品提供とタッチポイントは、とても堅固な環境の中で発展していけるのです。

Fore Coffee ではアプリ上で注文プロセスを生成し、それを OVO や Go-Pay といった既存の決済プラットフォームと連携している。同社によると、このサービスを使えばコーヒーを手にする時間を短縮できるほか、費用も抑えられる。それによりコーヒーを低価格、短時間で味わいたいというニーズに応えられる。

共同設立者兼 CEO の Robin Boe 氏は次のように話している。

Fore Coffee があれば不便さは完全に解消され、消費者は別の生産的なことができます。そして、コーヒーを片手に大事な作業を続けることができるのです。」

Fore Coffee では毎月、6.5トンのコーヒーを継続的に購入していることから、コーヒー農家の生計維持に役立っている点も強調している。この数量は毎年、同国において600人の農家により栽培されている137ヘクタールのコーヒープランテーション農地にほぼ相当するという。

プラットフォームでは現在、1日あたり1万杯のコーヒーを提供しており、その85%はアプリからの注文で消費者に届けられている。2018年12月第2週のモバイルアプリローンチ以降、同社が提供する月間のコーヒー量は1.9万杯から今では30万杯へと増加した。

従業員数は90人から200人へと増加した。うち半数がバリスタである。同社が次に目指すのは、2019年6月までに業容を拡大して拠点を100店舗にすることである。

【via e27】 @E27co

【原文】

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