シンガポールで複数事業を営むGolden Equator(金道)、アジアや中東のエンジェル投資家複数から1,800万米ドルを調達——孫泰蔵氏がリード

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左から:Shirley Crystal Chua 氏、孫泰蔵氏
Image credit: Golden Equator(金道)

シンガポールを拠点とする、金融サービス、コンサルティング、テクノロジー事業グループの Golden Equator(金道)は、アジア太平洋および中東のエンジェル投資家から1,800万米ドルを調達したと発表した。

これは Golden Equator が受ける初の投資であり、ミスルトウの創業者で有名起業家・投資家の孫泰蔵氏がリードインベスターを務めた。他のエンジェル投資家には、日本、韓国、UAE(アラブ首長国連邦)、カタール、インドネシア、ブルネイ、台湾、シンガポールの、王族、多国籍企業の会長、政府系ウェルスファンドの経営幹部、学術界のメンバーらがいる。

調達した資金は、東南アジア地域のイノベーションエコシステム構築に用いられるほか、エコシステムビルダーである Golden Equator がシンガポールを拠点としながら、アジア太平洋や中東地域にビジネス展開を拡大することも可能にするだろう。

Golden Equator の創業者でグループ CEO の Shirley Crystal Chua 氏は、次のように述べている。

今回の戦略投資は、我々のエコシステム構築努力への支援がいかに重要であるか、エンジェル投資家たちが理解してくれたことを示唆しています。東南アジアの異なるコミュニティをつなぐことで、共に将来に向けた変化を実現できるようシナジーを生み出したいのです。

Chua 氏が2012年に設立した Golden Equator の傘下には伝統的な金融サービス事業があるが、それらは新技術を取り入れたり生み出したりすることで事業のアップグレードを続けており、また、投資を続けるテクノロジー特化事業も複数存在する。

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Golden Equator は現在、10市場をカバーし12カ国の顧客にサービスを提供。完全子会社には、ファンド管理会社の Golden Equator Capital(金道資本)、マルチファミリーオフィスの Golden Equator Wealth、個人金融管理プラットフォーム向けフィンテックの Asia Finance、デジタルおよびテクノロジー特化コンサルティング部門の Golden Equator Consulting、ワークスペースの SPECTRUM がある。

今回の出資は、2018年1月に孫泰蔵氏をグループのスペシャルアドバイザーに迎えると発表した際に続くものだ。孫氏をアドバイザーに迎えた意図は、個人・企業・政府系組織を集め、ソーシャルインパクトを創出可能なテクノロジーとイノベーション中心のダイナミックなビジネスエコシステムを構築することにある。Golden Equator は2018年1月、正式に SPECTRUM をローンチした。現在、SPECTRUM は孫泰蔵氏の拠点であり、彼の事業であるミスルトウの世界本部もここに存在する。

5月6日、Golden Equator のマルチファミリーオフィス(Golden Equator Wealth)は NextGen Programme(仮訳:次世代プログラム)とファミリーオフィス出版物をローンチする予定。このプログラムは、金融・ウェルスマネジメント・アントレプレナーシップ・リーダーシップデベロップメントの多分野にわたり、カスタマイズされたカリキュラムを通じて、ビジネスファミリーの次世代の人たちを将来のリーダーに育てる狙いがある。

【via e27】 @E27co

【原文】

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