出張の効率化を狙えーービジネストリップに特化したオンデマンド旅行コンシェルジュ「Lola」

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ピックアップLola.com raises $37M to take on SAP and others in the world of business travel

ニュースサマリー:トラベルスタートアップのLolaが3月27日、3700万ドルの資金調達を実施したと発表している。ラウンドはシリーズCでリード投資家はGeneral CatalystとAccel。CRV、Tenaya CapitalまたGVも参加している。

同社は、オンデマンド型で旅行前や旅行中のビジネストラベラーサポートを可能とするサービスを提供。設立者はPaul English氏とBill O’Donnell氏で、両者はOTPとして著名なKayakのCTOと共同設立者を務めていた経歴を持つ。

Lolaの利用場面は大きく2つがある。

一つ目が旅行前。例えば「2019年5月1日から3日間、東京・六本木で会議がある」とすれば同社の専門家がいくつかの案を提案してくれる。ユーザーはそこから選択するだけで、全ての作業を代行してくれ、予約は完了する。

二つ目が旅行中。例えばフライトの遅延などが挙げられる。緊急事態が発生した際に、プライベートコンシェルジュのように24時間のサポートを受けることができる。同社のトラベルエキスパートが、ユーザーの希望に従ってホテルの予約や代わりのフライトの予約をしてくれる。

同社によれば、2018年におけるLolaを通した予約は昨年に比べ423%向上し、収益も786%上昇したとしており、ビジネストラベラーへの認知が広がってきていることが受け取れる。

話題のポイント:近年のトラベルスタートアップは、ピボットを繰り返し小さなターゲット層に絞った各種サービスを繰り出している印象を受けます。Lolaのケースでは、まずビジネストラベラーという枠組みに搾り、オンデマンド型コンシェルジュサービスの提供に辿り着きました。以下で、プラットフォームの中身を見てきます。

まずは予約画面。ExpediaやBooking.comのようなシンプルなUIの印象を受けます。

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続けて予約後の管理画面。企業向けなトラベルサービスなため、会社のメンバー単位で予約の確認をすることが可能です。また、デジタル上で領収書の発行や管理をまとめることができるので、管理側としては非常に楽になりそうです。

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最後はレポート機能。団体でのトラベルにおける旅行費用の管理は、数が増えるほど難しくなります。Lolaでは、それを一つのプラットフォーム上で自動的に可視化してくれます。

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「なぜLolaを使うのか」が企業にとって明確になってきていることが、利用者の増加や収益の増加に繋がっていると予測されます。

また、昨年11月からはAmerican Express(アメリカンエキスプレス)が提供するAmerican Express Global Business Traveler(GBT)とのパートナシップを発表し、GBTのユーザーはLolaをディスカウントプライスで利用可能となりました。

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Lolaプレスリリースより

LolaのプレスリリースによればGBTは毎年450億ドルを超える利用額が算出そうで、今回のパートナシップにおいて最低でも1億ドルの売り上げ増加が見込まれるだろう、と予測しています。

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