中国版TripAdvisorの「Mafengwo(馬峰窩)」がシリーズEにて2億5000万ドル調達、リード投資家としてTencent Holdings(騰訊控股)が参加

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ピックアップChina’s Mafengwo Secures $250M For Online Travel Platform

ニュースサマリー:中国版TripAdvisorの「Mafengwo(馬峰窩)」は23日、シリーズEにて2億5000万ドルの資金調達を実施したと発表した。今回のラウンドでリード投資家を務めたのはTencent Holdings(騰訊控股)。その他としてGeneral Atlantic、Qiming Venture Partners(啓明創投)、 Yuantai Evergreen Investment Partners、 NM Strategic Focus Fund、eGarden Venturesも参加した。

同社は2010年創業のトラベルスタートアップ。中国におけるミレニアル世代向けの旅行オンラインコミュニティーから生まれた経歴を持つ。目的地、ホテル、観光地、地域のイベントに対するユーザによるレビューを集約し、ガイドなしで旅を楽しむ中国の旅行者に旅行プランのアドバイスを提供している。

話題のポイント:中国版TripAdvisorと呼ばれる「Mafengwo(馬峰窩)」は、まさに中国におけるトラベル市場をけん引した存在といえます。以下は、iResearch Global Groupが実施した中国におけるオンライントラベル市場の2016年から2017年にかけての動向です。このデータによれば、同市場のGMV(売上高) は2017年第2四半期に1,760億人民元(約3兆円)に達しており、前年から24.8%の増加を記録しています。

iResearch Global Group

2017年以降も世界的にOTA市場の拡大は進んでいます。これらを考慮すると、同社の売上高は着々と成長を遂げているのでしょう。

さて、同社のプレスリリースによれば、今回調達資金はプラットフォームにおけるAI活用のための開発に用いられるそうです。このAIを用いることで、旅における意思決定の壁を取り払うことを目指していくとしています。

ところで「旅における意思決定の壁」とはどういうことでしょうか。プレスリリースにて同社は、これを「Tourist Consumption Decision」と表しています。例えば現在、Mafengwoのサイトを開くとあらゆる地域への旅プランが表示されており、コンテンツ豊富と受け取れる一方で、ノープランのユーザーには情報過多と感じる人もいるでしょう。

<参考記事>

詳細は記載されていませんでしたが、例えば国内のattaのようにAIを活用することで、パーソナライズされた旅の情報を提案してくれる、そういう展開もあるかもしれません。

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