東南アジアにおける大麻スタートアップの展望

by e27 e27 on 2019.5.19

Image credit: Tyson Anderson / 123RF

世界中の国々がマリファナや大麻への見方を大きく変えようとしている。何十年も続いた麻薬との戦争の後で、多くの国々はこの植物やその派生製品との戦いをあきらめかけている。カナダとウルグアイは娯楽用途のマリファナを合法化しており、アメリカの多くの州もまた娯楽用途のマリファナを強く求めている。同じように、大麻が非常に有益な医学的特性を持つことを認め始めている国も多くいる。

長い間アジアは合法大麻に反対しており、フィリピン大統領ロドリゴ・ドゥテルテ氏はマリファナを所持していた人を処刑するという攻撃的な麻薬との戦争を擁護している。しかしながら、流れは変わり始めている。タイは医療用マリファナを合法化した東南アジア初の国となり、シンガポールもその途を探っている。韓国も医療用マリファナを合法化した東アジア初の国となった。

医療用マリファナは年間555億米ドルの産業であり、それに背を向けることは魅力的なチャンスを逃すことになると、多くの国々が気付き始めている。起業家はこの新たに見つかったビジネスチャンスをどうすれば最大化させることができるのかを探っており、潜在的な選択肢は幅広く存在している。

研究のための大麻栽培

東南アジアの多くの国は現在、大麻が医療分野でどれほどのポテンシャルを秘めているのかを探っており、マリファナと大麻の両方がそこに含まれている。何らかの最終的な所見が確定し、新たな法律が採用されるまでは、起業家は研究施設へ販売するための大麻の栽培や、もしくは研究機関とパートナーシップを結び単に栽培の運営を行うことで、利益を上げることができる。

そのためには適切なパートナーシップを見つけることや、医療用マリファナや大麻を栽培するライセンスの取得が必要となるだろう。成功のためには、大麻を効率的に栽培する集約的なプロセスについて学ぶ必要がある。これは学び経験することができ、マリファナの種類を熟知することは、それ自体が職人的な技巧である。

カンナビジオール(CBD)

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マリファナや大麻の副産物の1つは、カンナビジオールもしくは CBD と呼ばれている。これは、ハイになれる向精神的な成分である THC とは違うものだ。むしろ、CBDは医学的に有益な複数の効果をもたらす化合物である。東南アジアは主に医療用大麻の採用を目指しているため、娯楽的な人気がある THC 製品よりも、CBD 製品の方が好まれるのではないかと思われる。

最近 United States Food & Drug Administration(アメリカ食品医薬品局)は CBD を薬品一覧から除外したが、同局は CBD が産業用大麻由来のものであり THC の含有量が0.3%以下であることを求めている。多くの人々が不安や痛み、苦痛やその他の状況のためにCBD オイルを使うようになり、大部分は上手くいくだろう。研究はまだ結論付けてはいないが、CBD は大麻の医療における最も有益な部分のようだ。

現時点でインターネット上では幅広い CBD 企業を見つけることができる。彼らの e コマースストアには、オイル、グミ、ジェルカプセル、外用軟膏などの、CBD を含んだあらゆる種類の製品が揃っている。オンラインで注文することができ、家まですぐ送ってきてくれる。

医療用マリファナ

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医療用マリファナは巨大な産業であり、年間数百億ドルの売り上げになっている。治療のために患者に大麻を販売することができる起業家は、起こりつつあるトレンドから利益を上げることができる。このバーティカルな需要の中で成功するには、起業家は製品の最良のサプライヤーを見つけ出し、規制当局と顧客の両方のニーズに合致する高品質なものを選び抜く必要がある。

この領域は競争が激しくなる可能性があり、顧客は所在地や紹介者、ブランドイメージ、そして価格を頼りに、どこで購入するかを決定するようになる。結果として、起業家は顧客を得るために、競争的なビジネス戦術を用いたり、独自の戦略を発展させたりする必要がある。コーヒーショップと同じように、医療用マリファナの販売所は他との差別化のためにニッチなアピールをする必要があるのだ。

大麻ビジネスのどの分野をターゲットとするのかを決めたら、ビジネスに必要な構成要素を確立しなければならない。最も重要なことは、適切な許可を取り、現地の規制を熟知する必要があるということだ。例えばシンガポールのような国では、ガムを噛むことですら違法行為となることもあるように、きわめて厳格な場合があり、ビジネスにとっては規制が主要な参入障壁となっているのだ。

ビジネスの活動すべてが政府の法令を遵守するものであると確認したら、サプライチェーンとビジネスプランを組み上げる。自分で栽培を行うか栽培者と協力するかして、大麻製品の供給手段を見つけ出す必要がある。多くの国では、THC の最大含有量、もしくは使用される化学物質を特定し、大麻自体の品質管理を行うだろう。つまり、規制に合致する高品質な商品を提供する適切なサプライヤーを探し出す必要があるということである。

過去数年にわたって、東南アジアは世界経済の中で大きな成長を遂げている。その分け前を得ようとする起業家は、勃興しているこの経済圏の新たな分野を作り上げることで、見返りを得ることができるかもしれない。この地域でより多くの国が医療用大麻や大麻産業全般を受け入れるようになるにつれて、新たなベンチャービジネスの機会も現れる。自らの戦略、そして顧客のための価値創出の方法を見出して、それを実現するのだ。

<開示事項> 著者は(この記事とは関係していない)カリフォルニアの大麻栽培施設の共同所有者である。

【via e27】 @e27co

【原文】

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