モノカブ相場の12万円スニーカーが15万円にーー日本版StockX「指値×C2C」は新たなトレーダーの心をつかめるか

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モノカブウェブサイト

先日突然公開となったスニーカー特化C2C「モノカブ」ですが、ここ数カ月の月次流通総額の成長が前月比30%と高い数値を示しているらしく、現状でも面白い出来事が発生しているようです。キーワードは「資産としての商品・プレミアム」の価値観です。

今回、投資家としても参加しているTLMの木暮圭佑さんが実際に売買したスニーカーはプレミアムが付いていて、購入した当初は12万円(市場での小売価格は2万円ほど)だったものが、今、15万円に上がっているというお話でした。

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購入価格は株や仮想通貨などでおなじみの「板寄せ」方式が採用されています。そのタイミングで最も高い価格を提示するオークションタイプに似ていますが、一点ものというより、もう少し流通量がある場合、変動する市場価格に合わせて数を捌けるのが特徴です。今回のスニーカーのように「同様のものを複数の人たちが保有している」場合のトレードに適した方法です。

オリジナルのアイデアはStockXです。2015年5月に創業したスニーカー特化のC2Cで、直近のラウンドでは著名投資家、ユーリ・ミラー氏率いるDST Globalが出資したと報じられており、その評価額は少なくとも10億ドルに到達したのではと伝えられています。

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StockXのサイトトップにはスニーカーの相場がティッカーで流れる

彼らのモデルは「リアルタイムプライシング」による個人間売買で、伝えているRecodeの記事によれば、まだ黒字化のフェーズではなく、ビジネスモデルは売却成約時に5ドルプラス12.5%の手数料モデルとなっています。創業者がNew York Timesに対して1年前に語った状況によると、毎日200万ドルの売上(グロス・セールス)が発生しており、従業員は700名に拡大しているということでした。創業から3、4年ですから強烈なトラクションがかかっていることがわかります。

実はこのStockX、私はあまり興味がありませんでした。いわゆるC2C市場の特化ニッチぐらいにしか考えておらず「スニーカー好きな人が多いんだなと」スルーしていたのです。しかし、今回、モノカブが日本で立ち上がったことを受け、実際に発生するユースケースを見てみると、商品の購入というよりはトレードに近い体験なんですね。

一方、こういったオンライン・トレードで記憶に新しいのが仮想通貨などの「ボラティリティ(相場のアップダウン)」の高さによるトラブルです。特にValuでは事前に示し合わせた一部ユーザーによる価格操作のような事件も発生しましたし、モノカブでも同じような事象は起こりうるのでしょうか。

これについて運営するブライノ代表取締役の濱田航平さんと木暮さんにお聞きしたところ、そもそもモノカブは「スニーカー」という実際に市場価格があるものに紐づいているので、相場の操作自体が難しいのだそうです。

実際例えば大暴落!みたいなスニーカーそこまで多くはないですが、あるとすると大きく生産数が増えて再販!みたいなやつは値は落ちるかもしれません(木暮)。ただ、大きく再生産するとブランド価値が損なわれるので基本的にはブランドもやらないんです(濱田)。

つまり、実際の商品があり、かつ、特定モデルについてはプレミアムが付くタイプの商品であればこのトレード・モデルが適用できる、ということになります。メルカリやヤフオクもそうですが、一定数「せどり」をしてお小遣い稼ぎをしているユーザーがいます。StockXのモデルは特にそのチャンスが大きいのだと思います。

2018年5月末のβ提供開始からまだ1年たらずですが、久しぶりにC向けで楽しみなトラクションを見せてくれるプレーヤーに出会いました。どういった成長をこれから示すのか、定期的に定点観測してみたいと思います。

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