ソフトウェア系特化ファンドのMIRAISEに、学生向け教育サービス「TRUNK」CTOの布田隆介氏がジョイン——5社への投資実行も明らかに

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左から:MIRAISE パートナーの岩田真一氏、CTO に就任した布田隆介氏
Image credit: Masaru Ikeda

写真のドレッドヘアの人物に見覚えがある読者は少なくないだろう。学生向け教育サービス「TRUNK」の CTO 布田隆介氏だ。3月に人材大手のディップ(東証:2379)が TRUNK を関連会社化したことが発表されたが、節目を経て、今月からソフトウェア系特化ファンドの MIRAISE に CTO として参画することが明らかになった。MIRAISE と TRUNK には事業的なシナジーが期待できるため、布田氏は TRUNK の CTO も兼任し、二足の草鞋を履くことになる。

布田氏の経歴は多彩だ。大学在学時には法曹界を目指していたが、2011年に発生した東日本大震災で、布田氏の出身地でもある東北地方が大きな被害を受け、ボランティア活動を経験。これをきっかけに、布田氏は IT の世界へと進むことになる。以降、ACCESSPORT、カヤックなどでエンジニアを務めた後、2015年7月設立の TRUNK に加わる。TRUNK は職業スキルを獲得したい学生に、エンジニアやデザイナーなど12職種の養成コースを提供していて、卒業後の学生を社員として迎えることに関心のある企業と提携、5,200名ほどからなる学生のコミュニティを運営している。

MIRAISE にやってくる起業家はソフトウェア志向であるため、経営知識やビズデブ力が強くないケースもある。一方で、TRUNK にやってくる学生の中には、「起業の実際」を肌で体感したい人も多い。MIRAISE と TRUNK が手を組むことで、双方に所属するコミュニティメンバーが相互補完的に利益を享受できる可能性が生まれる。

5月8日、EDGEof で開かれた Autify の近澤良氏を招いての勉強会「MIRAISE Class Vol.2」
Image credit: Masaru Ikeda

岩田氏(MIRAISE パートナーの岩田真一氏)と布田氏という、共にエンジニアとしてのバックグラウンドを持ちながら、世代の異なる二人が交わることで生まれるシナジーにも注目したい。岩田氏は、MIRAISE の投資先のスタートアップに TRUNK の学生がインターンで参加したり、共にアプリケーションを開発したり、また、自身が以前 Kauffman Fellows のプログラムで体験した「Peer Learning」のような仕組みも取り入れていきたいと抱負を語ってくれた。

先日、インタビューで東京・渋谷の EDGEof を訪ねた際にも、日本人起業家とした初めて Alchemist Accelerator に参加した Autify の近澤良氏を招いての勉強会が開かれていた。こういった勉強会も MIRAISE と TRUNK が共同で運営していく活動の一部だ。TRUNK もまた、これまで学生を中心にサービスを提供してきたが、今後社会人などにもアプローチしていくとしており、双方のコミュニティが交わることで、集まる人々の層が厚くなることが期待できる。これからの動向に注目したい。

なお、MIRAISE がこれまでに投資実行したスタートアップ5社が明らかになった。2月のファンド組成時には、「GPU Eater」を開発する Pegara、店舗横断 CRM を開発する「いまチカ」への出資が明らかになっていたが、最近までステルスとされていた AI 活用の交通安全スタートアップ Supervaisor(先月、エストニア国家 CIO を務めた Taavi Kotka 氏らから120万ユーロを調達)、昨年ローンチしたサブスク型サービス向け予実管理分析ツール「KINCHAKU」運営の SETE MARESリリース)、そして、昨日発表となった〝エンジニア版 NewsPicks〟の「AnyPicks(エニーピックス)」運営のロケッタがポートフォリオに加わった。

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