YouTubeとの差別化はさらに明確化する?ーーVimeoがイスラエルの動画制作サービス「Magisto」を買収

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ピックアップVimeo has acquired short-form video-creation platform Magisto, reportedly for $200M

ニュースサマリー:クリエイター向け動画共有サービスのVimeoは4月15日、イスラエル発のスタートアップ「Magisto」を買収した。同社はサブスクリプション型でクリエイター向けに編集ツールや音源を提供しており、100万人のユーザー数を持つ。

月額4.99ドル、9.99ドルまたは34.99ドルで提供し、クリエイターは個人の使用用途によって自由に選択することが出来る。Webサービスのほか、iOS・Android向けのアプリからも利用することが可能だ。

話題のポイント:Magistoの最大の特徴は、誰でも気軽に動画のクリエーションを可能とする点にあります。同社が提供するプラットフォーム(またはアプリ)を用いれば、動画と音源、また希望するシチュエーションなどを組み合わせるだけで独自AIが自動で動画を作成してくれます。

Vimeoが公開したブログによれば、Magistoの機能はVimeoプラットフォームにインテグレーションされるため、同プラットフォーム内において動画作成から投稿まで完全なシームレスになるとしています。

よく動画プラットフォームとしてVimeoとYouTubeが比較されますが、端的な違いでいえばVimeoには自身で制作した動画コンテンツ以外はアップロードすることが出来ません。そのため、Vimeoにはプラットフォームとして”クリエイターを支援していこう“というカルチャーが根付いています。

一例をあげると、例えばVimeoに所属するクリエイターがキュレーションする「STAFF PICKS」などでは、クリエイターの知名度ではなくそのクリエーションで判断されるコミュニティーを作り上げています。

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また、上図のように自身のコミュニティー内で動画をシェアし、フィードバックを受けることが可能で、専門的な技術やスキルの向上を図ることが出来ます。加えて動画は、プレゼンテーションのように1コマずつ画像化することも可能なため、容量を気にせずシェアすることもできます。

YouTubeを広告的なビジネスプラットフォームとして見るならば、Vimeoはさしずめ動画クリエイターが技術を学ぶプラットフォームと言えるでしょうか。今回のMagistoの買収によってその傾向はさらに強くなりそうです。両社の統合でどのようなシナジーが生まれてくるのか楽しみです。

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