シンガポールで時間を過ごしたことがある人なら、フードデリバリで街中を e スクーターで飛び回っている人を見たことがあるだろう。この零細産業を支援すべく、Grab Ventures は、シンガポール国内のフードデリバリパートナー向けの新しいサブスクリプションプランを発表した。 このプランでは、フードデリバリーパートナーは、Grab の e スクーターサービス「GrabWheels」を時間無制限で、3…
GrabWheels Image credit: National University of Singapore
シンガポールで時間を過ごしたことがある人なら、フードデリバリで街中を e スクーターで飛び回っている人を見たことがあるだろう。この零細産業を支援すべく、Grab Ventures は、シンガポール国内のフードデリバリパートナー向けの新しいサブスクリプションプランを発表した。
このプランでは、フードデリバリーパートナーは、Grab の e スクーターサービス「GrabWheels」を時間無制限で、30回にわたって乗車(ピックアップ)または降車(ドロップオフ)ができる。1ヶ月の料金は75シンガポールドル(約6,090円)で、月の稼働が20日未満のパートナーには日割りで3.75シンガポールドル(約305円)の方がお得となる(編注:サブスクリプションサービスを受けない通常料金は、1分あたり0.50シンガポールドル=約40円)。
デリバリパートナーは、このプランを使って配達業務に e スクーターを利用できる。Grab Ventures はこのプランが、シンガポールのある場所から違う場所へ商品を届ける、フードデリバリの本質と相性が良いと考えている。
Grab Ventures の責任者 Chris Yeo 氏は、次のように語っている。
主な移動手段として e スクーターを活用するフードデリバリパートナーは増加の一途をたどっている。GrabFood デリバリのパートナーの多くは、(移動のための)道具を購入したりメンテナンスしたり、あるいは、バッテリ寿命を心配することなく、フードを届ける仕事に専念できるソリューションに興味を持っていた。ここにこそ、GrabWheels が支援できることがあると考えた。
GrabWheels Image credit: National University of Singapore
GrabWheels のベータ版は昨年12月、シンガポール大学の Kent Ridge キャンパスで初めてローンチした。これまでに100,000回を超える乗降利用があり、 シンガポール大学学生の96%が授業、ホステル、近隣鉄道駅への移動手段として好ましいと回答した。
デリバリーパートナーは e スクーターの1回の充電で、約40キロの距離を走ることが可能だ。
デリバリーパートナーは、GrabWheels の e スクーターのバッテリが切れたり、他の e スクーターでフードデリバリを続けたいときは、最寄りの Grab の乗降車ポイントに返却することができる。GrabWheels のチームがメンテナンスや充電を行う。関心のあるフードデリバリパートナーは、GrabWheels アプリのベータ版をダウンロードし、サブスクリプションプランにサインアップするとよいだろう。
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Axiata は今月初め、同社傘下の Digital Ventures が提供するサービスを売却したと発表したが、デジタル部門である Axiata Digital Services は三井物産(東証:8031)から戦略的マイノリティー出資を受けたことを発表した。この出資において、Axiata Digital Services はそのコアデジタル事業を受け、バリュエーションを5億米ドルと評価された。
先週はじめ、Axiata は傘下の Digital Ventures が提供するサービスを バリュエーション1億4,000万米ドルで Pegasus 7 Ventures に売却した。今回の三井物産からの出資は、Axiata Digital Services のコア部分に対するものだ。また、Axiata は先週、カンボジアのスタートアップ2社(SALA と GoGames)にも出資している。Axiata は現在、Boost を通じてデジタル決済に、API を開発する ada や Apigarte といった企業を通じてデジタル広告に注力しつつある。
三井物産は今回の出資を通じて Axiata Digital の戦略的株主となり、また、今後コア事業分野においてビジネスパートナーとなる見込み。Axiata Digital は調達した資金を、コア事業の成長を次のフェーズに進めるために使う計画だ。
三井物産の執行役員で ICT 事業本部長である森安正博氏は、次のように述べている。
Axiata との戦略的提携の拡大により、カンボジアの最大モバイル通信会社 Smart Axiata に引き続き、Axiata Digital への今回の出資を大変うれしく思う。Axiata Digital と三井物産の密接な協業関係を拡大することで、さまざまな業界で、我々のパートナーや顧客が新しい価値を創造したり、デジタルトランスフォメーションを加速させたりするのを支援できると確信している。
Axiata Digital は、Axiata の顧客のデジタルライフスタイル支援を目的として2013年末に設立、その後、提供するサービスのブランドは30にまで成長した。2017年から、同社は戦略的デジタル事業のオペレータになることに特化し始めた。
Axiata Digital CEO の Mohd Khairil Abdullah 氏は、次のように語っている。