ホスピタリティ業界をギグ化する「Instawork」が1800万ドル調達ーーその巧みなインセンティブ設計を考察する

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2019-05-25 09.58.47

ピックアップInstawork raises $18 million to match hospitality workers with employers

ニュースサマリー:5月22日、米国のサンフランシスコに本拠地を置く、クラウドソーシング業界で注目を集めるスタートアップ「Instawork」が1800万ドルの資金調達を実施した。今回のシリーズBラウンドに参加したのはSpark CapitalやGV(元Google Ventures)、Y Combinatorなどを含む7つのファンドだ。

Instaworkは中小企業の採用活動をオンラインで実施できるようにする一方で、多くのフリーランサーが仕事を発見し働くまでの時間と手間を省く。つまり、ギグ・エコノミーを体現したプラットホームになる。同社は主にホスピタリティ(接客・サービス)業界をターゲットとしており、例えばシェフや家政婦、イベントスタッフなどの業種のマッチング・仲介を行うプラットホーム。

 

話題のポイント:Instaworkは数あるクラウド・ソーシングサービスの中で「ホスピタリティ業界」をターゲットとし、その地位を築いている点で特徴的ですが、その他にも注目すべきポイントがあります。

その代表例が、Instaworkがフリーランサーたちに提供するインセンティブ設計です。

例えば単発の仕事をこなしたあと、受け入れ企業からの評価が4つ星以上だった場合、労働者は自動的に雇用企業のお気に入りリストに追加され、次回以降の仕事獲得を優遇される仕組みになっています。

そして、もし労働者が4.5以上の評価を10回に渡り維持した場合、Instawork側から労働者に対し、特典や金銭的なボーナスが与えられるという仕組みになっています。

一般的な企業におけるフルタイム・ワーカーには、普通このような高頻度なインセンティブは用意されていません。仕事内容が単純作業であった場合は、退屈しがちだと思います。

しかし一方でInstaworkで働くフリーランサーたちは、高頻度で報酬が用意されているため、自分のパフォーマンスを高める強い動機があります。このようなゲーム性の高いワーク・スタイルは、飽きずに楽しく働けるという良いメリットなのではないでしょうか。

身近な例では、UberEatsの配達員には時間帯や回数に応じたボーナス設計がなされていることからも、今後このような報酬設計を促すプラットホームは増加していく可能性があると予見できます。

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