バスをレンタカーみたいに使えるチャーターバス「Bus.com」が掴んだ“イベント×移動”の勝機

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ピックアップBUS.COM CLOSES $19.6 MILLION CAD SERIES B TO RECRUIT NEW TALENT

ニュースサマリー:トロント・モントリオールに本拠地を置くBus.comは6月28日、シリーズBにて1960万ドルの資金調達を実施したと発表した。リード投資家にはAutotech VenturesとCycle Capital Managementが参加している。また、既存投資家のJackson Square Ventures、BMW iVentures、Real Ventures、Y Combinator、BDC Capitalも同ラウンドに参画。

同社はオンラインベースで容易かつ安価に大型バスの予約が出来るプラットフォームを提供している。特に大人数での移動が伴うミュージックフェスティバルや旅行、スポーツチームの移動や、社員旅行などの際への利用が想定されている。

2300を超えるバス会社から好みに合わせ、一般的なレンタカー感覚でレンタルすることが可能。法人向けへのサービスも充実しており、GoogleやAmazon、NikeやLinkedIn、Uberなど多岐に渡る業界にユーザーを構えている。

話題のポイント:チャーターバスの概念を変える、をミッションに置くのがBus.comです。同社はY Combinatorのアクセラレータープログラムの2016年卒業生で、チャーターバス市場を狙って、バスでの移動をより身近にすることを目的に創業しています。

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今までチャーターと聞くと、手続きから予約までの時間・金額的費用が高くつくという印象でした。加えて、そこまで普段からバスを自身で利用する機会はないため、どのバス会社・バスの種類が望ましいのかも不明瞭、そんな状態が続いていました。

同社のサービスは、上図通り「レンタカー」を借りるプロセスと変わらず自身の予算・タイミングで予約を進めることが可能なのが特徴です。上述しましたが、特にイベント関連との組み合わせに特化しており、行きたいイベントが同プラットフォームにあればそこからバスの移動手段を探すことが可能となっています。

さて、近年新しい移動手段と聞くとシェアリング型のサービス、特にUberやLyftなどが着目されがちですがモビリティーの文脈で見れば以前取り上げた、米国スタートアップMilesSwiftlyなど様々なムーブメントが起きていることが分かります。

さらに「バスでの移動手段」に着目してその動向を見ようと思うと、思いつく組み合わせに「無人運転」があります。CB Insightsのレポート「5 Companies Working On Driverless Shuttles And Buses」にてスタートアップ5社が挙げられていました。

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CB Insights

タイムリーな話題でいうと、ソフトバンク傘下で上図にも取り上げられている「SB Drive」が東京都港区のイタリア街、公道においてハンドルがないバスの自立走行に関する実証実験を開始しています。

大人数を一度に移動することが出来るバスが、完全に自動運転に移行できれば今まで以上にバス移動の利便性が向上するほか、なによりバス利用機会が増えていくのだろうと思います。

Bus.comを通してチャーターできるバスも自動運転が導入されれば移動に対する概念が変わり、社内行事やフェスなどといったイベントの移動に更なる自由がもたらされていきそうです。

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