ユーザエンゲージメント向上のためのコミュニティツール「commmune」運営、UB Venturesから5,000万円をシード調達

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前列左から:橋本翔太氏(COO)、CEO 高田優哉氏(CEO)、CTO 山本晃大氏(CTO)
後列左から:UB Ventures 岩澤脩氏(代表)、髙野泰樹氏
Image credit: Commmune

ユーザエンゲージメント向上を目的に、企業向けにコミュニティツール「commmune(コミューン)」を開発・提供するコミューンは3日、シードラウンドで UB Ventures から5,000万円を調達したことを発表した。また同時に、同社はこれまでの社名 Dayone をコミューンに改称したことも明らかにした。

commmune は、SaaS やサブスクリプションモデルでサービスを提供する企業向けに、チャーンレート(解約率)を抑えることを念頭に置いて、ユーザエンゲージメントを向上させるためのコミュニティ環境を提供する。オウンドメディアや note などでは一方的な企業側からの情報発信が中心になるし、Slack のようなツールはフロー型であるため、企業から発信された情報やユーザからの反応はストック形式では残らない。

企業は commmune を使うことで、自らの情報発信とユーザとのインタラクションを一元的に行うことができる。会員アカウントを発行している企業では、自社の会員データベースと commmune を連携し、シングルサインオン(SSO)を実現することも可能。BASE FOOD、BONX、Fabric Tokyo、東京ガス、MEDULLA、トイサブ、ラーメン凪など、B2B から B2C まで企業ユーザは多岐にわたる。

Image credit: Commmune

企業は、コアユーザが他のユーザにも役立つ情報を投稿してくれたら一定のポイントを付与したり、ライトユーザが情報をシェアしてくれたら一定のポイント付与したりするなど、条件に応じてインセンティブを設定することが可能。企業とユーザのやり取りを活発化し、それらを commmune 単独で、または MA ツールや CRM ツールと連携して分析し高速に PDCA を回せる環境を構築できる。

commmune は2018年5月、共に東京大学出身の高田優哉氏(CEO)と橋本翔太氏(COO)らにより設立。そこに山本晃大氏(CTO)も加わり、現在数名程度のチームで運営されている。彼らは当初、パーソナライズサプリメントのサブスク D2C を立ち上げていたが、ユーザ獲得・維持に向けたエンゲージメントやコミュニティ構築が必要であることを痛感し、自らビジネスをピボットする形で commmune の構築に着手した。

コミュニティ環境を構築するには、以前なら自社で一から構築する必要があったため、費用や工数もそれなりにかかり、トップがコミュニティ構築に真剣で、運営が得意な会社でないとできなかった。(中略)

Google Form を使ってアンケートなどは取れるが、ユーザ情報を入れる手間もそれなりにかかる。commmune を使うことで、企業は安価かつ簡単に自社ユーザ向けのコミュニティタッチツールを立ち上げることができる。(高田氏)

Image credit: Commmune

commmune のユーザの中でも、完全食スタートアップの BASE FOOD は以前、ユーザとのやりとりに Facebook グループを構築して情報を発信していたそうだが、現在ではそちらを閉じて完全に commmune を使ったコミュニティへとシフトした。これまで、マーケッターやカスタマーサクセス担当者には何らかのツールが用意されてきたが、ユーザエンゲージメントを担当する、おそらくコミュニティマネージャーのような職位の人々に向けて特化したツールは無かったのかもしれない。

commmune の紹介によって、ユーザエンゲージメントにおける ROI も数字で明確に定義できるようになるため、存在必要性をアピールしづらかったコミュニティマネージャーの地位向上にもつながるのではないか、と高田氏は期待している。特に駆け出しのスタートアップにおいては、コミュニティマネージャーの経験者をコミュニティマネージャーとしてハイヤリングすることも簡単ではない。今後、commmune の機能が強化されていけば、一部機能の自動化や、より効果的なコミュニティ運営に向けたレコメンド機能なども期待できるだろう。

UI/UX の改善、効果的な広報活動など、スタートアップに求められるさまざまな課題について知見が共有されるようになる中、依然としてコミュニティマネジメントやユーザエンゲージメントの分野については、事例や情報が少ないと高田氏は言う。commmune を通じて、同じような課題を持つ企業が集まり問題点や解決策を共有されることで、SaaS やサブスクモデルスタートアップなどの経営改善にも貢献することが期待される。

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