ソフトバンクビジョンファンドが南米特化ファンドーーブラジルのスマホローン「Creditas」に2.3億ドル出資

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ピックアップJapan’s SoftBank makes bet to challenge Brazil’s concentrated banking sector

ニュースサマリー:ブラジル拠点のフィンテックスタートアップ「Creditas」は11日、シリーズDにて2億3100万ドルの資金調達を実施したと発表した。リード投資家はソフトバンクビジョンファンドで、既存投資家のVostok Emerging Finance、Santander InnoVentures、Amadeus Capitalも同ラウンドに参加している。

同社は不動産や車のローン貸し付けをオンラインで全て完結することが可能なサービスをブラジル国内向けに提供。今回調達した資金は、新たなクレジットラインやサービスのラテンアメリカへの展開に用いるとしている。

話題のポイント:ブラジルに対してフィンテックのイメージはそこまでないかもしれません。少しリサーチをしたところ、PwCが2018年に公開している「Brazil Fintech Deep Dive 2018」のレポートに面白いデータがあったのでご紹介します。

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Brazil Fintech Deep Dive 2018

ブラジルでは国家資産の82%が同国における上位5銀行に預けられているそうです。これは世界でオランダに次ぐ第2位で、銀行に多様性がなく中央集権な体制になっていることが分かります。

では、ブラジルにおける銀行システムは成熟している(皆が銀行を容易に利用できる状態)かというとそうではなく、そこには貧富の格差という問題が隠れています。ブラジルにおける「Unbanked(銀行口座を持たない)」数は、世界銀行の調べによると国民全体の58%とされています。

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Brazil Fintech Deep Dive 2018

さらにその58%の中で40%は貧困が理由に銀行機関へのアクセスができていません。ただ、銀行口座を持たなくとも全体の60%はインターネットへのアクセス(スマホ所持率)があるといった結果も出ており、ここにチャンスを見出したのがCreditasといえるでしょう。

同社は今回の調達を機に、ラテンアメリカ市場を狙うとも発言しています。以前「実はフィンテックの「聖地」なメキシコーー中央銀行がAmazonと共同でQR決済システム開発に着手」でお伝えしたように、近年ラテンアメリカにおけるフィンテックスタートアップやAmazonなどのエンタープライズがサービス展開を進めています。これまで米国や欧州が中心のフィールドという認識でしたが「Unbanked」というキーワードを軸としたトレンドが同市場で生まれていきそうです。

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