ドイツのSennder、道路輸送テックのブームに乗りシリーズCラウンドで7,000万米ドルを調達

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Image credit: Sennder

荷物を送りたい業者と小規模な貨物輸送業者を結びつけるプラットフォームおよびマーケットプレイスの Sennder は、Lakestar がリードするシリーズ C ラウンドで7,000万米ドルを調達した。Accel、HV Holtzbrinck Ventures、Project A、Siemens の Next47、H14、Scania Growth Capital もこのラウンドに参加した。

2016年にベルリンで設立された Sennder は自らを「デジタルな道路運送業者」であるとしており、同社のプラットフォームは伝統的に紙や電話、ファックスに頼っている業界を現代化および自動化しようとしている。このプラットフォームにはドライバーが荷物をチェックしたり請け負ったりすることができるモバイルアプリ、トラック企業向けの全車両管理ツール、荷主向けのロジスティクス管理スマートなど様々なツールがある。

ユーザは Sennder を通じて自分の荷物の正確な位置情報を含むリアルタイムな到着情報を見ることができ、渋滞やその他の予期せぬ状況による配達遅延の自動通知を受け取ることもできる。

Sennder はヨーロッパ市場の道路運送業界が4,000億米ドル相当であるとして、今のところはここに正面から取り組み注力しているが、歴史的に非効率な業界をデジタル化しようとする動きは、同社を含め世界中で起きている。

トラックに乗り込め

世界的なトラック輸送の市場は1.5兆米ドルという垂涎ものの額であると見られており、そのため数えきれないほどのスタートアップが地元の VC に支援を受けて、この市場の分け前を得ようと参入している。今年はこれまでに、ロサンゼルスを拠点とする Next Trucking が道路輸送の効率化に向けて9,700万米ドルを調達し、サンフランシスコの KeepTruckin は全車両を自動で管理するプラットフォームで Alphabet の GV を含む大物投資家から1億4,900万米ドルを調達した。インドでは最近 Rivigo が6,500万米ドルを調達しBlackbuck も同様のサービスで1億5,000万米ドルを入手した

その他の場所では、Uber は Uber Freight という名で知られているトラックビジネスに投資を続けており最近ヨーロッパに進出した。またその他無数の企業が道路輸送ビジネスを向上させるべく、自動化技術を開発している。Volvo は最近フェリーとロジスティクスの大手である DFDS とのパートナーシップを発表したが、DFDS は港と現地ロジスティクスハブを結ぶ輸送で Volvo の自動運転トラックを使うことになるだろう。

数か月前の Accel がリードする3,000万米ドルのシリーズ B と併せて、今年 Sennder はこれまでに総額1億米ドルを調達しているが、同社はこれまでの全資金調達の総額は明らかにしていない。声明によれば、今回の資金注入で新たな市場への拡大および「技術と運営能力の向上」を行う予定。

この度のシリーズ C ラウンドでは、最近上場した Spotify や間もなく上場を控えている Airbnb のようなポートフォリオ企業を持つ Lakestar が加わったことが注目に値する。

Sennder の共同設立者 Nicolaus Schefenacker 氏はこう述べた。

Lakestar や Accel といったベンチャーキャピタル企業からの投資は、ヨーロッパのロジスティクス市場の未来を左右する巨大なチャレンジとそのソリューションを、弊社が見極めたということを示しています。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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