AIによる記事管理自動化・営業業務自動化ツール開発のストックマーク、ビズリーチの竹内健太氏とリクルートの岩本亜弓氏が経営陣にジョイン

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左から: CTO 有馬幸介氏、社外取締役 CFO 竹内健太氏、CCO 岩本亜弓氏、CEO の林達氏
Image credit: StockMark

StockMark(ストックマーク)」、「Anews(エーニュース)」、「Asales(エーセールス)」といった企業向け各種 AI ツールを開発・提供するストックマークは1日、竹内健太氏が社外取締役 CFO に、岩本亜弓氏が CCO(Chief Community Officer)に就任したことを発表した。これまで同社のボードメンバーは、CEO の林達氏と CTO の有馬幸介氏の2名体制だった。ストックマークでは竹内氏と岩本氏の参画で経営体制を強化し、2022年10月期までに ARR(Annual Recurring Revenue)100億円を目指すとしている。

なお、竹内健太氏と岩本亜弓氏の2人はそれぞれ、ビズリーチとリクルートに籍を置いているが、副業・兼業という勤務形態でストックマークの経営に関わることになる。アーリーステージ〜ミドルステージにあるスタートアップで、副業・兼業の形で経営陣をメンバーを招くのは興味深い。スタートアップ界やテック界における人材流動性が求められる中で、今後このような動きが増えていくことが期待される。

竹内氏は、早稲田大学政治経済学部、ペンシルバニア大学ウォートン MBA を卒業。モルガン・スタンレーを経て、2013年には朝倉祐介氏(当時ミクシィ代表取締役、現シニフィアン共同代表)に請われ、ミクシィの経営企画室室長に就任。同社のターンアラウンドを推進した。2015年からは、ビズリーチで代表取締役の南壮一郎氏の右腕として管理本部長兼社長室長を務め、これまでに総額約50億円に及ぶ同社の資金調達を推進してきた。現在は、同社の事業承継 M&A プラットフォーム「ビズリーチ・サクシード」の事業開発に従事している。

岩本氏は、仏教大学社会学部を卒業。2008年にリクルートに入社し、「HOT PEPPER Beauty」の企画営業などに携わった。2015年4月以降、リクルートが渋谷に開設していたスタートアップ支援施設「TECH LAB PAAK」のコミュニティマネジャーを務めていたのは、THE BRIDGE の読者にも記憶にあるだろう。2018年6月に TECH LAB PAAK がクローズした後は、リクルートの社内新規企業開発制度「Ring」の事務局長に就任。現在はリクルートのオリンピック・パラリンピック準備室で、プロジェクトマネージャーを務めている。

代表の林氏がストックマークを経営していく上で、竹内氏も岩本氏も、昨年くらいから相談に乗ったり部分的に支援したりする機会があったのだという。

変わっていく人(=林氏のこと)、また組織が変わっていく瞬間を見るのが好きで応援したい。(ストックマークが)ちょうどこう大きくなっていくタイミングで何かできるのであれば、やらせてもらいたいと思った。これまで手伝ってきて、さらに関わり続けたいという思いが高まり、(社外取締役 CFO に)就任することになった。(竹内氏)

また、岩本氏は、自身がコミュニティマネージャーを務めた「TECH LAB PAAK」の第3期からストックマークが輩出されたことを考えると、同社が生まれる瞬間から成長を間近で見ていた創業メンバーに最も近い人物とも言える。

HOT PEPPER Beauty では、まさに作り始めた頃に30人くらいだったチームが7年ほどで3,000人ほどにまで成長するのを見てきた。TECH LAB PAAK では、300チームの1,000人くらい、面接だけなら3,000人ほどの人たちに会ってきた。こうして得た経験が、成長する組織を支援するのに役立つと思う。(岩本氏)

林氏の話によれば、現在30人いる社員を年内には50人にまで増やし、2022年10月期には400人体制を目指したいという。ストックマークは SaaS スタートアップなのだが、顧客の多くを大手企業のエンタープライズユーザが占めるため、いわゆるオンラインマーケティングやインサイドセールスなどに重きを置いた SaaS 的な営業形態よりも、プリセールスの多いシステムインテグレータ(SI-er)に近い営業形態が向いているのかもしれない。最終的には Salesforce.com のような「全社員の4分の3程度をセールスが占める会社になるだろう(林氏)」とのことだった。

「SaaS で ARR100億円」という声は、日増しに日本の起業家からも耳にするようになってきた。サービス1本では達成の難しい数字だが、3本くらい柱になるサービスを作り出すことができれば、実現不可能な数字ではない。ファンドが大型化していることから、IPO せずして大型の資金調達をすることも以前に比べ容易になっており、日本でも SaaS 分野からユニコーンが出るのは、そう遠くない将来のことかもしれない。

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