中国のゲイ向け出会い系アプリ「Blued」、米国でのIPOを通じ約2億米ドルの調達を計画【Bloomberg報道】

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Image credit: Blued

中国のゲイ向け出会い系アプリ「Blued」が、約2億ドルの調達を目指しアメリカでの IPO を計画していると、この件に詳しい人物の話を引用し Bloomberg が報じた

重要視すべき理由:ユーザ4,000万人を擁する Blued は、中国の LGBT コミュニティ最大のソーシャル出会い系アプリだ。この調達により、同社は中国市場と世界市場の両方で事業の拡大が可能になる。

  • 中国の LGBT コミュニティは進展を続けているものの、依然として論争の的であり規制が厳しい。テレビドラマでの同性愛描写は禁止され、関連コンテンツは Weibo(微博)からも排除されてきた
  • 世界展開により、Blued はアメリカの同業である Grindr や Hornet と対峙をすることになるかもしれない。世界最大のゲイ向け出会い系アプリ「Grindr」は2016年、過半数株式を中国のゲームデベロッパ Beijing Kunlun Tech Co.(崑崙、深圳証取:300418)に売却した。Blued は同年、Hornet に出資をしている(出資額非開示)。
  • Blued はその主機能である出会い機能に加え、ライブストリームコンテンツや代理マッチメイキングサービスでも売上を生み出している。Sina Finance(新浪財経)によれば、ライブストリーミング事業から売上の8割を稼ぎ出している可能性があるという。

詳細情報:Blued の IPO は来年実施される公算が高く、本件に詳しい人物の話を引用して、同社の企業価値は約10億米ドルに達する可能性があると Bloomberg が報じている。

背景:Blued は2012年にローンチ、7回の調達ラウンドを通じて VC から総額1億3,000万人民元(約19.3億円)を調達した。

  • 投資家は、CDH Investments(鼎暉投資)、UG Capital(UG 資本)、Xiaomi(小米)チェアマンの Lei Jun(雷軍)が支援する Shunwei Capital(順為資本)、DCM Ventures、Vision Knight Capital(嘉御資本)、国営メディアの Beijing News(新京報)など
  • Blued は今年初め、未成年への規制を怠り、ティーンエイジャーをオンライン上で危険に晒したとして訴追を受けた
  • 競合の Grindr は先月、IPO への準備を再開した。Financial Times によれば、デイリーアクティブユーザ300万人から集められたデータを、Kunlun がアメリカ人の恐喝に使えてしまうとの懸念から、IPO への準備は2018年9月に中断されていた。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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