
アジアをリードする格安ホテルチェーン Oyo Hotels & Homes は、コペンハーゲンに拠点を置く、ダイナミックプライシングを専門とするデータサイエンス企業 Danamica を買収した。
取引の詳細は明らかにされていないが、TechCrunch の報道によると買収額は1,000万米ドルになるという。
Oyo はテクノロジー関連の製品やプロセス、人材への戦略的投資による民泊ビジネスの世界展開を計画しているが、今回の買収もその一環である。
8月初旬、Oyo はヨーロッパの民泊ビジネスに3億ユーロ(3億2,800万米ドル)を投資することを決めている。その主な目的は、物件所有者との関係性の強化と、洗練されたもてなしを実現するために必要なテクノロジーへの投資などに対応するリソースを獲得することにある。
今回の Danamica の買収によって、Oyo Home、Belvilla、DanCenter といったすべての自社ブランドでダイナミックプライシングを活用して売上の増加が見込めるようになる。Oyo と同社の不動産パートナーはデータサイエンスを使うことで収益の増加が期待できる。

Image credit: Oyo
Oyo Vacation and Urban Homes のグローバル統括と Oyo Hotels & Homes の最高戦略責任者を兼任する Maninder Gulati 氏は次のように語っている。
今回の Danamica の買収で、より正確な価格設定ができるようになり、物件所有者の効率性と収益も向上します。また世界中にいる数百万の利用者の方々にもお値打ちに利用していただけるようになります。
価格設定におけるデータサイエンス、AI、イメージングサイエンスは、Oyo の独自の収益強化テクノロジーにおいて不可欠なものとなっています。また、従来の民泊業界に欠けている大きな要素でもあります。こうした分野の専門知識を有する Danamica を見つけられたのは大変喜ばしいことです。
Danamica は、在庫状況に時間制限のある民泊などの価格設定を専門とする、機械学習・ビジネスインテリジェンス企業だ。同社のテクノロジーがあれば、需要と供給の変化に応じて民泊の価格を柔軟に最適化できるようになり、利用者と物件所有者の双方にメリットがもたらされる。
機械学習を活用した価格設定と収益管理を導入することで、Oyo の利用者は最安値で民泊の予約を行うことができるようになる。
インドのノイダに本社を構える Oyo は東南アジアで規模を大きく拡大している。2016年にマレーシアに進出して以降、インドネシア、フィリピン、マレーシア、ベトナムの125都市以上でサービスを展開するまでに成長した。同社によると、2025年までに東南アジアで新たに200万室を提供できるようにする目標を立てているという。
最近では、今年末までにインドネシアの100都市でサービスを展開する計画を発表している。また、今後5年間で1億米ドルを投じていくことも決定している。
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