VRアプリ開発のEmbodyMe、アーリーラウンドで約2.3億円を調達——「次世代CG界のPIXARを目指す」

by Masaru IKEDA Masaru IKEDA on 2019.9.12

EmbodyMe のチームメンバー。中央が CEO の吉田一星氏
Image credit: EmbodyMe

VR アプリや技術を開発する EmbodyMe は12日、アーリーラウンドで約2.3億円を調達したことを明らかにした。このラウンドに参加したのは、DEEPCORE、インキュベイトファンド、Deep30(東京大学松尾研究室のスピンアウト VC)、Techstars、SMBC ベンチャーキャピタル、漆原茂氏で、調達額には NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の研究開発型ベンチャー支援事業採択による助成金が含まれる。

インキュベイトファンドからの調達は、2017年のEmbodyMe 創業直後のラウンドに続くものだ。EmbodyMe の創業来累計調達額は、日本政策金融公庫からの資本性ローンを含め約3.6億円となる。

EmbodyMe は一枚の顔写真から自分そっくりのアバターを生成し、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を通して、他ユーザはインターネット越しに、あたかもその人と話しているかのような感覚でコミュニケーションができる VR アプリをローンチ。また、昨年には、AIで表情をリアルタイムスキャンしフェイクビデオが作れる「Xpression」をローンチしている。

アプリ「XPression」
Image credit: EmbodyMe

EmbodyMe の技術では、顔の表面上に5万点以上の捕捉ポイントを設け、Deep Generative Model(深層生成モデル)によるビジュアルコンテンツを作成することが可能で、静止画だけでなく動画でもリアルタイムに、また、大規模なオンプレミスマシンやクラウド環境を必要とせず、モバイルでも軽快に動作させられるのが特徴だ。

CEO でエンジニアの吉田一星氏によれば、将来的には実写映画や SNS などに利用されることを目指しており、そういったプロシューマの要求に応えられるレベルに技術を育て上げるために、コンシューマ向けアプリ Xpression を通じて、データや知見を蓄積しているフェーズだという。XPression がきっかけとなり、リアリスティックなビデオ制作が可能であるとして、今年の Techstars Music には EmbodyMe が日本スタートアップとして唯一選出された。

EmbodyMe では調達した資金を元に、IT、映画、ゲーム、テレビなどあらゆるコンテンツ産業が変革していく中で、EmbodyMe はその中心となるポジションを取りにいくとしている。吉田氏は、1990年代の3D コンピュータグラフィクスを PIXAR が先導したように、EmbodyMe が2020年代のコンピュータグラフィクスにおける中心的存在になりたい、と野望を語ってくれた。

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