サービス拡大のカギは”大学”にアリーー就職・インターンシップ仲介サービス「Job Teaser」が4,500万ユーロ調達

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ピックアップJobTeaser scores £45M for its graduate recruitment platform

ニュースサマリー:9月11日、西ヨーロッパを中心に就職・インターンシップの仲介・斡旋プラットホームを運営するフランス拠点のスタートアップ「Job Teaser」がHighland Europeを含む計5つの投資家から約4,500万ユーロ(約54億円)を調達したことを発表した。

同社サービスは、創業者らが就職活動中に自分が何をやりたいのか、自分に何の職が合っているのかについて悩んだ経験がきっかけで誕生した。学生にとって適切な企業でキャリアをスタートできるようにサポートをする。

2008年にフランスで始まったJob Teaserは、現在では主に周辺各国を中心に急拡大しており、7,000以上の企業と200万人を超える学生・卒業生を繋ぐプラットホームになっている。

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話題のポイント:Job Teaserの最も注目すべき特徴は、同サービスが単に学生と企業だけを繋ぐ就活支援サイトではないことです。学生・企業間だけではなく、大学をプラットホームの中心に位置付けています。

Job Teaserの提携大学は、所属する学生に対し無料でJob Teaserの就業支援サイト及びスマホアプリサービスを提供できます。学生はより多くの企業情報や、パーソナライズされたキャリア支援コンテンツ、インターンシップ機会へアクセス可能に。

上記サービスは「キャリア・センター by Job Teaser」と呼ばれ、Job Teaserが無償で大学に提供しているもの。学生に対するコンテンツの他に、学校のキャリア支援チームが生徒とのコミュニケーションを手軽にできる管理ツールも提供されています。

このように大学側からの信頼を勝ち得ることでマーケットプレイスモデルの活性化を図っているのがJob Teaser、というわけです。

就活・インターンシップ支援という学校にとっての重要な仕事を大規模なネットワークと便利ツールをもつJob Teaserがサポートすることで、学校・大学はより進学実績・評判を向上させることができます。

これまでフランス・ドイツ・スペイン・ベルギーを中心に、西ヨーロッパの地域における12以上の国で、600以上の大学やその他専門学校などと提携し、学生のサポートを行なっています。

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国ごとの導入数

就活市場に多数の競合が出揃っている中、Job Teaserは学校のキャリア支援センターを囲うことで、学校単位で顧客数を増加させていくモデルを採用しているのです。

一方、企業にとってはJob Teaserのプラットホーム上で西ヨーロッパ全域から各企業に適した学生を採用できるメリット受けられます。現時点でサイトにはAmazonやPWC、ドイツ銀行などの名が連なっています。

今回の調達資金はユーザー数増加のために、イギリスやアイルランドを中心にパートナーとなる大学との提携を拡大していくために用いられてるとしています。

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