
Siam Commercial Bank(SCB、サイアム商業銀行)は e コマース・ゲームデベロッパーの Sea のタイ事業部との提携を発表した。SCB はデジタル決済とレンディングサービスへ領域を拡大しようとしているとロイターが伝えた。
SCB の社長 Apiphan Charoenanusorn 氏は、レンディングサービスはシンガポールを拠点とする Sea のプラットフォーム上で小規模ビジネスをターゲットとしたものであると述べた。Sea の AirPay と SCB のアプリを連携し、顧客はアプリを通じて直接決済ができるようになる。
SCB はこれをパートナーシップ確保戦略と、決済やレンディングを含む同社のデジタル能力拡大の一環であると述べている。
この戦略のその他の部分は、インドネシアの配車スタートアップ Go-jek のタイ事業部門 Get に対して SCB が行った、非公開額の投資にも反映されている。この投資の後には、アプリ上でドライバーに対して提供される金融サービスへの進出計画が続く。
タイの銀行は昨年にデジタル取引の手数料を無料化してから、手数料収入の下落というプレッシャーを受けており、Sea Group とのパートナーシップという決断もこういった背景で説明がつく。
手数料収入の低下のため、2019年上半期は SCB の非金利収入は9.7%下落した。
対照的に、東南アジアと台湾でeコマースプラットフォームの Shopee を所有・運営している Sea は、4~6月期に収益が3倍以上となった。同社は今年 e コマースビジネスを拡大するために、15億米ドルを調達したところである。
2019年4月には、Sea Group は e27 に対し、ゲーム部門の Garena がライブストリーミング分野に進出する計画であると明かした。
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