P2Pプログラミング学習プラットフォーム「Techpit(テックピット)」運営、シードラウンドでF Venturesなどから3,000万円を資金調達

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左から:COO 辻岡裕也氏、CEO 山田晃平氏、CTO 前山大次郎氏
Image credit: Techpit

P2P(ピア・ツー・ピア)でプログラミングが学べるプラットフォーム「Techpit」を開発・運営するテックピットは26日、シードラウンドで総額3,000万円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、F Ventures と名前非開示の7人の個人投資家。なお、同社はシェアリングサービス特化で知られるガイアックス(名証:3775)からスピンオフしたスタートアップだが、テックピットはスキルシェアという文脈で Gaiax STARTUP STUDIO からも支援を受けている。

Techpit の特徴は、教材を現役エンジニアが作っていること、作りながら学べるサイトであること、教材が UGC なのでプラットフォーマーが自発的に増えていくことの3点。ネットワーク効果が働くことで、教えるユーザ(執筆者)と教わるユーザ(生徒)の双方が級数的に増加しているという。プラットフォーム上で販売された教材売上の65%は教材を作成した執筆者にもたらされ、生徒に選ばれるべく教材の品質を向上させる効果も働く。教材は24日現在51コース用意されており、1日に数コースの割合で増えている。

Image credit: Techpit

昨年の10月にサービスローンチし執筆者の数は約150名ほど。執筆者にとってはエンジニアの副業として都合がよく、他方、生徒からは、プログラミングを他の学校や講座などで学んだ後の実務的なトレーニング機会が得られるとして人気を得ているという。学校や講座の中には市販テキストの利用や座学に終始するところも少なくないが、Techpit の特徴の一つである現役エンジニア作成による教材という強みを生かし、より実務に近いトレーニングが可能なのだという。Techpit を使ったことで、プログラマ職に就いた生徒もいるそうだ。

テックピットの CEO 山田晃平氏、CTO 前山大次郎氏、COO 辻岡裕也氏は共に、新産業創出やキャリア支援で知られるスローガンでインターンをしていた間柄。山田氏と前山氏はその後ガイアックスに新卒入社し、辻岡氏はチャットボット管理ツールを開発・提供する ZEALS に在籍していた。

Image credit: Techpit

山田氏は以前、インドにいた経験があり、プログラミングのトレーニング方法が日本などと大きく異なり実務的であったこと、また、そのインドで学生らが医師・政治家・エンジニアといったキャリア選択を迫られる中、圧倒的にエンジニアを目指す人が多かったこと、プログラミングの学校や講座が増えてくる中で、それらの学習サービスと現場で使えるスキルを求める企業との間のギャップを埋めるべくテックピットを創業したそうだ。

同社では今後、調達した資金を使って、人材強化やマーケティング強化を図るとしている。

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