Alibaba(阿里巴巴)、車載用ミニアプリの仕組みをローンチへ——〝スーパーアプリ〟を電気自動車の世界に、Xpeng(小鵬)のセダンから

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Xpeng Motors(小鵬)は、Alibaba Cloud(阿里雲)が2019年9月に杭州で開催した APSARA Computing Conference(雲栖大会)で、レベル3自動運転の能力を備えた初の4ドアクーペ「P7」を公開した。
Image credit: Xpeng Motors(小鵬)

Xpeng Motors(小鵬)は、Alibaba Cloud(阿里雲)が2019年9月に杭州で開催した APSARA Computing Conference(雲栖大会)で、レベル3自動運転の能力を備えた初の4ドアクーペ「P7」を公開した。<br>Image credit: Xpeng Motors(小鵬)

Alibaba(阿里巴巴)が、EV(電気自動車)メーカーの Xpeng Motors(小鵬)と組んで、自社の車両向けミニアプリエコシステムをローンチする。世界最大の自動車市場において Alibaba が中国の自動車メーカーとの連携強化に努める中、ミニアプリエコシステムは近日発売予定のセダン車で初公開される。

重要視すべき理由:Alibaba は、OEM と連携し自社の車載ソフトウェア戦略の輪を広げており、SDK(ソフトウェア開発キット)やさまざまなサードパーティーモバイルサービスへのアクセスなど、より柔軟なビジネスソリューションを提供している。

  • Alibaba は今回の発表の1か月前に、それまで Banma Network Technologies(斑馬)に独占的にライセンスが与えられていた独自 OS「 YunOS」を、より多くの自動車メーカーに公開すると発表している。Banma Network Technologies は、e コマース大手の Alibaba と中国最大手の自動車メーカー SAIC(上海汽車)が2015年末に設立した合弁会社(JV)だ。
  • Alibaba と SAIC の支援を受けるインターネット自動車メーカー Banmaは、以前はエンドツーエンド(E2E)ソフトウェアソリューションを提供するというはるかに厳格なアプローチを取っていたが、OEM はそのような協力体制には消極的だった

詳細情報:中国の EV メーカー Xpeng Motors は9月27日、自社が Alibaba の車載ミニアプリプラットフォームを導入する初の自動車メーカーになると発表している。導入先の P7 は、Xpeng Motors 初となるセダンの電気自動車で、2020年の第2四半期から出荷予定だ。

  • Alibaba のミニアプリプラットフォームには、フードデリバリから地図やナビゲーションまでさまざまなオンラインサービスが含まれ、Alipay(支付宝)、Taobao(淘宝)、Amap(高徳)といったスーパーモバイルアプリプラットフォーム上で動作する軽量アプリ経由で提供される。
  • EV スタートアップ Xpeng Motors でインターネットテクノロジー部門のジェネラルマネージャーを務めるRocky Liu 氏が、杭州市で開催された APSARA Computing Conference(雲栖大会)で9月27日に述べたところによると、Alipay でサードパーティーが提供する EV チャージミニアプリなど、基本的な自動車関連のペイメントサービスへの対応が最初になると Xpeng は予想している。
  • Alibaba は4月に初めて、Alipay のシステムフレームワークに基づく車載ミニアプリを開発していることを公開した。後に、AliOS プラットフォーム上で機能し、画面タッチや音声で制御できる、お勧めのレストランやフードデリバリといったライフスタイルサービスを提供するようになるという。
  • また Banma は、AliOS のオープン戦略について詳細を説明した。当初の取り組みであった既存の E2E カスタムソリューションに加え、OEM や第1級サプライヤーに数々のソフトウェア開発パッケージを提供し、マッピングサービス、音声アシスタント、インフォテインメントといった独自アプリケーションを OS コードを使って開発できるようにする。
Banma(斑馬)の自動車向けインターネットソリューションは、パネル左下に SDK、パネル右下にサードパーティ向けのアプリエコシステムを備えている。
Image credit: Banma(斑馬)

背景:中国のインターネット大手、Tencent、Alibaba、Baidu(百度) は、自動車メーカーを自分たちのエコシステムに取り込もうと必死になっている。しかし、主要な自動車企業はすでに、有望な IoV(Internet of Vehicles、車のインターネット)市場において独自の新技術の開発を始めている。

  • Tencent(騰訊)は8月に WeChat(微信)の音声操作版を Changan(長安)の CS75 でローンチし戦いに加わった。CS75 は Changan のベストセラー SUV モデルだが、発売直後に Changan の株価は9%上昇している。両社は2018年7月以降、車載インターネット企業でパートナーシップを結び、車載 OS を共同開発している。
  • 中国最大手の民間自動車メーカーで Baidu の戦略パートナーでもある Geely(吉利汽車)は、2018年3月に Google の Android システムをベースにした自社開発 OS「GKUI」をローンチした。
  • 浙江省を拠点とする Geely は、100万台を超える車両に搭載されている改良版 OS を7月に発表している。同システムは、車の所有者の WeChat、Alipay、Baidu アカウントにリンク可能な包括的ユーザ ID システムを備えている。
  • Xpeng Motors は、2014年に GAC(広州汽車)のエンジニア集団によって広州市で設立され、中国の起業家 He Xiaopeng(何小鵬)氏が当初資金を提供し現在運営している。同氏はモバイルブラウザの UCWeb を共同設立したが、2014年に Alibaba に買収されており、その後 He 氏は Alibaba Mobile Business Group(阿里巴巴移動業務集団)の社長に就任している。Alibaba と Foxconn(鴻海/富士康)は2018年初頭に、He 氏の次のプロジェクトである Xpeng Motors 向けに、3億5,000万米ドル規模のシリーズ B ラウンドをリードしている。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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