元ピクシブ伊藤浩樹氏率いるアルプ、サブスクビジネス効率化・収益最大化プラットフォーム「Scalebase」をローンチ——1.5億円調達も明らかに

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Scalebase
Image credit: Alp

東京を拠点とするアルプは21日、サブスクリプションビジネス(以下、サブスクビジネスと略す)効率化・収益最大化プラットフォーム「Scalebase」をローンチした。サブスクビジネスや SaaS 運営の業務効率化、収益最大化を支援する。

一般的な売り切り型のサービスと比べ、サブスクビジネスや SaaS 運営は、顧客数の拡大(収益が積み上がるため)や顧客単価・LTV の成長に注力する必要がある。そのためのキャンペーンの実施、プランの値上げ、プランのアップグレードやオプション追加など、提供者側の考えるべき課題は多い。

また、会計処理においては、売上回収と計上のタイミングのズレや顧客ごとに異なる契約状況に対し、手作業による複雑な処理が発生することも多い。プロダクトやプランの多様化により、顧客の契約状態の変化などへの対応は、オペレーショ ンの煩雑化を伴う。

「Scalebase」は、プライシング、商品管理、顧客管理、契約管理、請求書の発行・送付、クレジットカード決済・口座振替などの決済、各種データ分析、前受金管理、仕訳登録などを提供可能。サブスクビジネスや SaaS 運営における業務を一元管理・自動化し、提供企業の業務効率化を支援する。SFA/CRM、電子契約サービス、各種決済サービス、請求発行サービス、会計ソフトなどとも連携可能だ(パッケージソフト、クラウドの両方を含む)。

アルプは2018年8月、モルガンスタンレーや BCG 出身で、ピクシブの代表取締役を務めた伊藤浩樹氏により設立。今年3月にはシードラウンドで、ANRI、PKSHA SPARX アルゴリズムファンド、DNX Ventures、千葉功太郎氏、片桐孝憲氏(ピクシブ創業者)から1.5億円を調達していたことも明らかになった。

Scalebase
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Scalebase は今日正式ローンチを迎えたが、今年初めからサブスクビジネスや SaaS 運営のスタートアップで試験的に導入され、検証が続けられてきた。Scalebase を利用したことの効能について、そのようなスタートアップからもコメントが寄せられている。

導入前は請求まわりは仕組みかできておらず、Google スプレッドシートで管理していたのですが、お客様の数が増えれば増えるほど請求まわりの作業時間やそれに伴いう管理に工数がかかるようになっていました。MRR の集計やプラン別の売上集計などもどんどん複雑になっていてどうしたものか。と頭を抱えていました。(中略)

Scalebase 導入後は、当初弊社が抱えていた課題感はなくなり請求まわりの自動化、集計まわりの自動化ができました。今後、クレジットカード支払や口座振替など対応請求方法が拡充されていくようなので、非常に期待しています。(セールスオートメーションプラットフォーム「APOLLO SALES」を提供する Onion 取締役の小林祥太氏)

課金モデル・価格の検証やプライシングの変更などが行いやすくなること。これまで複数のスプレッドシートに散在していた顧客情報・請求・契約などの情報が Salesforce と Scalebase に集約され完結します。(スクラム採用プラットフォーム「HERP ATS」を提供する HERP 取締役 COO 徳永遼氏)

アルプの共同創業者。左から、取締役 山下鎮寛氏、代表取締役 伊藤浩樹氏、取締役 竹尾正馬氏
Image credit: Alp

さまざまな SaaS が先行するアメリカでこの分野を見てみると、いずれも累積で、ユニコーン入りしている Zuora が約2億4,750万ドル、Chargebee が約3,800万米ドル、Recurly が約3,900万米ドル、Cratejoy が1,080万米ドルをそれぞれ調達している。決済大手の Stripe もまた、Stripe Billing というサブスクや SaaS プロバイダ向けのメニューを提供しているが、決済のみならず、サービス運営者が必要とする機能を統合的に提供できるかどうかがカギになりそうだ。

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