欧州の金融を統一するベルリンのデジタル証券マーケット「CrossLend」が3,500万ユーロの調達

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ピックアップBerlin-based fintech CrossLend raises €35 million in funding from Santander Innoventures

ニュースサマリー:10月16日、ベルリンの証券マーケットプレイス「CrossLend」がシリーズBラウンドにて、Satander Inno Venturesを含む4つの投資家から合計3,500万ユーロ(約42億円)を調達した。2014年に創業された同社の累計調達額は今回で4,900万ユーロ(約59億円)になった。

CrossLendの運営するマーケットプレイスは、デジタル上で証券発行者である金融機関と、証券を購入する投資家を繋ぎ、自由で円滑な取引を促す。また、プラットホームの側面を持つと同時に、投資取引を加速させる分析ツール・API・レポート機能などのインフラ・サービスの提供も行なっている。CrossLend上で扱われる証券は、株式(エクイティー)ではなく、主にローンなどの債権を裏付けに証券化された有価証券。

同マーケットプレイス上では、消費者ローン・SME(中小事業者)ローンなどの債権をバックに発行された証券や、モーゲージ(住宅用ローン担保証券)、他複数種の有価証券が売買されている。発行者には銀行やその他の貸金業者が、投資家には同じく銀行などの機関投資家や投資ファンド、保険会社が存在している。

話題のポイント: CrossLend最大の特徴は、ヨーロッパ中の金融機関と投資家を結びつけ、国境を超えた一つのプラットホーム上でマッチングさせることで欧州圏の証券市場に大きな流動性を与えている点です。

以下右側のグラフは同サービスが展開されている国の割合で、イギリス・オランダが約30%ずつを占め、その他欧州諸国でも展開されていることが分かります。

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また、左側のグラフではマーケットプレイス上で扱われる証券の種類・割合が示されており、消費者ローン・SMEローン・モーゲージが扱われている証券の70%以上を占めていることが分かります。

リード投資家であるSatander Inno Venturesの投資部門を率いるManuel Silva Martínez氏は、記事の中で以下のようにコメントしています。

CrossLendは欧州地域の資本市場を結び付け、業界標準へと成長するポテンシャルを秘めています。創業者のオリバーとそのチームは、その野心的なビジョンを実現するためのDNAを持っています。私達はそんな彼らを積極的にサポートできることをとても嬉しく思います。

Martínez氏によれば、CrossLendが潜在的にヨーロッパ圏以外の地域に拡大していくことも可能だと主張しています。

国際政治において現在様々な問題を抱え、分断が生じている欧州諸国ではありますが、CrossLendのようなプラットホームがヨーロッパの経済統合の一手段として非常に高い存在意義を持っていると感じています。

デジタル金融によってヨーロッパ中の証券取引をボーダレスに仲介し、EU経済の新しい金融インフラとなることを目指す同社が、今後どれほどその役割を提供していけるかに注目が集まります。

Image Credit : CrossLend

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