
日本の金融サービス会社クレディセゾン(東証:8253)は24日、同社の CVC 部門「セゾンキャピタル」の設立を発表した。インドや東南アジアのアーリーステージスタートアップ向けに最大で5,500万米ドルを出資する。
同ファンドは既に、インドネシアの P2P レンディングプラットフォーム「KoinWorks」に出資を実施している。毎年6〜8社に、初期チケットサイズ(1ショットあたりの出資額)で最大100万米ドルを出資する見込みだ。
セゾンキャピタルのローンチする前から、クレディセゾンは Grab や Shopback といった東南アジアのスタートアップエコシステムにおける主要企業に出資してきた。また同社は、サイバーエージェント・ベンチャーズ(現在のサイバーエージェント・キャピタル)、East Ventures、GREE Ventures(現在の STRIVE)、BEENEXT の LP でもある。
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報道声明の中で、クレディセゾンは同社がフィンテック以外のさまざまな領域に投資する必要に迫られる一方で、セゾンキャピタルは、銀行口座を持たない人々への金融サービス展開の可能性のあるエコシステム形成を担う起業家に投資するとしている。
セゾンキャピタルのマネージングパートナー森航介氏は、次のように述べている。
セゾンキャピタルの設立は、国際展開と運営方法やプロダクト提供の絶え間ない革新と近代化に向けた、クレディセゾンの最新のコミットメントだ。我々は世界で最も刺激的なスタートアップの長期的な成長パートナーとなることで、彼らの国際化や規模拡大をサポートすることができる。我々はこれらのスタートアップを、シードからシリーズ A、B ラウンド、そしてそれ以降、次のレベルへと引き上げていく。
セゾンキャピタルは、同社の投資先企業が今後、クレディセゾンが持つ専門家やパートナーネットワークにアクセスできるようになるともしている。その中には、ベトナムの HCM Development Bank や Grab とのジョイントベンチャーも含まれる。
セゾンキャピタルのパートナー Chris Sirisereepaph 氏は、次のように述べている。
我々のユニークなバリュープロポジションは、金融業界における強力な組織的知見、投資チームが持つ技術バックグラウンド、確信の速さだ。我々は素早く行動し、クレディセゾンから独立した意思決定プロセスを実行していく。
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