創業2年で口座数100万件のチャレンジャー・バンク「Starling Bank」に注目

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ピックアップStarling Bank raises additional £30M as it nears 1 millionth account holder

ニュースサマリー:英国を拠点とするチャレンジャー・バンク「Starling Bank」が、ベンチャー・ラウンドにて新たに3,000万ドルの資金調達を実施した。

2017年に創業した同社の資金調達ラッシュはピークを迎えている。具体的には、今年2019年の2月13日にシリーズCラウンドで7,500万ユーロ(約90億円)、同月22日にスコットランド王立銀行直下のCapabilities and Innovation Fundから1億ユーロ(約120億円)、そして3月には金額及び投資家未公開のベンチャーラウンドで資金を調達している。つまり今年4度目となる本調達を含めると、今年だけの累計調達額は最低でも2億ユーロ(約240億円)となる。

Starling Bankのサービス概要は、一言でいえば銀行ライセンスありきのスマホ・バンキングサービス(チャレンジャー・バンク)だ。同社のスマホアプリからは、預金・借り入れ・国外送金・資産マネジメントなど、従来のバンキング・サービスにスマホ特有の利便性をプラスした様々な機能にアクセスできる。

最も特徴的なポイントは、Starling Bankが会計アプリ「Xero」、年金サービス「PensionBee」、オンライン投資サービス「Wealthfy」などのファイナンスアプリを複数統合することで、銀行アプリというだけに止まらない利便性を提供している点。

また、一般消費者向け口座の他にSMEs(中小企業)向けのビジネス・アカウントも提供しており、決済手数料・月額手数料が無料であることが強みとされている。

話題のポイント:Starling Bankの累計口座開設数は、TechCrunchが記事を公開した時点で93万件とされており、年内にも100万件を達成すると期待されています。創業2年半で100万件というのはオンライン銀行としては非常に好成績な数字だといえるでしょう。

比較対象として英国でStarling Bankの先を走る「Monzo」を挙げると、同社は2015年2月に創業し、2018年9月に、つまり3年半かけて100万口座を達成しています。単純な口座数だけの比較ではありますがStarling Bankの実績の方が上です。

また、身近な比較対象として日本初のネット銀行である「ジャパンネット銀行」を例に挙げます。同銀行は口座数を300万から400万に伸ばすのに、2015年半ばから2019年初頭の約3年と半年の時間を用しています。

欧州地域の競合としては、先述した英国「Monzo」や、同じく英国発の「Revolut」、ドイツの「N26」らが挙げられます。これらのチャレンジャー・バンクらは既に欧州全土にサービスを拡大しており、今後サービスのグローバル展開を目指すStarling Bankの競合となることは間違いないでしょう。同社CEOであるAnne Bordan氏は、今回の調達について記事内で以下のようにコメントしています。

本調達は、Starling Bankの急速な成長と数週間以内に口座数100万件及び預金総額10億ユーロ(約1,200億円)を達成する一助となります。また同時に、今後のヨーロッパ地域へのグローバルなサービス拡大と、ユーザーの益々の利益に繋がることでしょう。

調達額とそのスピード、そしてユーザー増加率から考えるに同社の本格的なサービス拡大はまさにこれからであり、近い将来確実に既存銀行や競合スタートアップらを脅かす存在になると考えられます。

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