
Image credit: Masaru Ikeda
本稿は、10月29〜30日に福岡市内で開催されている「明星和楽2019」の一部。
インターネット接続型の鍵(コネクティッド・ロック)の「TiNK」や関連サービスを提供する tsumug は29日、TiNK を活用した空間アクセシビリティ制御による価値創造プロジェクト「Sharingkey」の第一弾として、新サービス「TiNK Desk」の実証実験を開始したと発表した。
TinK Desk では、遊休空間に TiNK や他社製品を含むロックデバイスを設置することで、サービス利用者の入退室管理と制御を実施。アプリのインストールを必要とせず、LINE だけで利用開始の手続や施・解錠が行えるのが特徴だ。フリーランサー、複業を持つ人、テレワーカーなどに、オフィスや自宅以外のワークスペースを提供する。ユースケースとしては、マンションにある空室を同棟の居住者が使えるワークスペースにし、マンションオーナーやデベロッパがマネタイズすることができる。

Image credit: Tsumug
日本では人口減少により、今後空き家や空室が急速に増えると予想されている。野村総合研究所は、同社の報告書「NRI 未来年表」で、2033年に日本国内の住宅空室率は30.4%に達すると予想。空室が増えることで建物の老朽化が加速し、治安の悪化など社会全体への影響は小さくない。tsumug ではこの点に着目し、福岡市の実証実験フルサポート事業に申請し採択され、今後、オフィス家具のサブスクリプションサービス「WAAK(ワアク)」と協業しながら2020年春の正式サービス開始を目指す。
tsumug には ABBALab が出資しており、また、昨日の発表で WAAK も FGN ABBALab ファンドから資金調達したことが明らかになった。FGN ABBALab ファンドには福岡地所が出資しており、また、tsumug の本社が入居する Fukuoka growth next の運営には福岡地所が関与していることから、TinK Desk の事業展開には、tsumug パートナーの APAMAN や、tsumug の本社が入居する Fukuoka growth next の運営に関与する福岡地所をはじめ、複数の不動産オーナーや物件管理会社が協力すると見られる。
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