中国の仮想通貨マイニングリグメーカーCanaan(嘉楠)、米国でのIPOを申請——上海・香港での上場を断念、三度目の試みで4億米ドル調達へ

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仮想通貨マイニング装置
Image credit: Pixabay / Лечение Наркомании

杭州を拠点とする仮想通貨マイニング装置メーカー Canaan(嘉楠) は、アメリカでの IPO(上場)で4億米ドルの調達を目指していることが、同社が10月28日に行った上場申請で明らかになった。

重要視すべき理由:これは、Canaan の株式公開に向けた3度目の試みだ。同社は以前、上海や香港で上場を試みたが、市場の不確実性からこれらを断念することとなった。

  • 昨年ビットコインの価格が急落し、マイニングファーム(マイニング施設)が利益を上げられなくなった際、ハードウェアサプライヤーは大きな打撃を受けた。
  • 同社の提出書類に引用されている Frost & Sullivan のデータによると、Canaan は2019年前半に販売された今ピューティングパワーみおいて、世界第2位のビットコインマイニングマシンメーカーだ。北京を拠点とする Bitmain(比特大陸)が世界第1位。
  • 市場は今年6月、浮上の兆しを見せ始めた。10月中旬、中国主席の習近平氏がブロックチェーン技術への支持を表明した後、ビットコインの価格は再び上昇し1万米ドルを超えた

詳細情報:Canaan は10月28日、米国証券取引管理委員会(SEC)に上場申請を提出した。これに先立ち、今年7月には同社が秘密裏にアメリカでの上場申請を行うとの示唆がなされていた

  • 同社は NASDAQ Global Market に証券コード「CAN」で上場する計画。発表された提供価格は変更される可能性が高い。
  • Credit Suisse、Citigroup、China Renaissance(華興資本)、CMB International Capital(招銀国際)が共同で引受幹事を務める。
  • Canaan は今年上半期、4,580万米ドルの赤字で、純収益は4,210万米ドル。それに比べ、2018年の上半期は2,500万米ドルの黒字で、純収益は2億7,500万米ドルだった。

背景:2013年に設立された Canaan は、ブロックチェーンサーバーやビットコインマイニング向けの ASIC マイクロプロセッサソリューションに特化している。

  • 今年下半期のビットコイン価格上昇は、ビットコインマイニングリグの需要を高めることにつながった。
  • Canaan の競合である Bitmain は、株式公開において問題を抱えていたが、香港での上場計画を断念した後、アメリカでの上場を模索していると報じられている。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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