ストレージは世界中のPC、分散型「永久クラウド」は実現可能か

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Image Credit : Arweave

ピックアップFilecoin, But Forever: Arweave Raises $5 Million to Build Out ‘Permaweb’

ニュースサマリー:11月5日、分散型の永久クラウド・ストレージ・ネットワークを開発する「Arweave」がa16zやMulticoin Capital, Union Square Venturesなど、クリプト業界の著名投資家らから合計500万ドルの資金調達を実施した。なお、資金調達は独自トークン「AR」ベースで実施されている。

Arweaveのビジョンは、世界中の価値ある情報を永久に保存する、分散型のクラウド・ストレージ・ネットワークを構築すること。創業者のSma Williams氏はArweaveを、かつてのアレクサンドリア図書館のような、世界中の重要な情報を永久に保存できる場所にすることを一つの大きな目標としている。

※アレクサンドリア図書館=古典古代世界における最大かつ最も重要とされたエジプトに位置する図書館・研究機関

ストレージは世界中の個人又は企業らのコンピュータから提供される。ストレージの貸し出しに対しインセンティブ(暗号通貨トークン)が付与される仕組みによって、Arweaveという自律分散的なクラウド・ストレージ・ネットワークは管理者不在にも関わらず維持されるという仕組みになっている。

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Image Credit ; Arweave

話題のポイント:Aeweaveは2018年6月に既にメイン・ネットでローンチされており、現時点でプラットホーム上には約100を超えるサービスが稼働しているとしています。

同ネットワークの根幹を担う技術は「Permaweb」と呼ばれており、その中で、永久的なクラウド・ストレージを実現するためにブロックチェーンによく似たデータ・ストラクチャーである「Blockweave」が利用されています。

競合として、現在メインストリームとなっているストレージ・サービスとしてはAmazon Drive, Google Drive, Drop Boxなどが挙げられます。また「分散型ストレージ」と聞くと、既にいくつかArweaveと同様のプロジェクト(Filecoin, Stoj, Sia)が浮かびます。

まず、GoogleやAmazonなどの既存の中央集権的なストレージと比較すると、分散ストレージのメリットはデータの断片化・暗号化や、単一のデータ管理主体の排除を通し、セキュリティの向上・プライバシーリスクの減少を実現する点です。現時点では技術的に未熟ですが、コストやスピード、UXを改善できれば将来的に集権ストレージを上回る可能性があります。

そしてArweaveとそのほか分散型ストレージの大きな違いは、データを永久なものにすることにフォーカスしているか否かにあります。保存されるデータが永久化されることに関しては賛否両論ありますが、同社は環境問題に纏わる統計データや家系のデータなど、将来的に永久保存が保証されていることによるメリットが大きい領域にて様々な実用性を見出そうとしています。

今回の資金調達を糧に、さらなる開発・サービス拡充を図るArweave。将来的には新しい分散的なWebを支える一つのネットワークとして大きく活用が見込まれる可能性があり、今後もその動向に目が離せません。

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