テナントと店舗物件のマッチングプラットフォーム「テナンタ」、シードラウンドでCoral Capitalなどから6,000万円を調達

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Tenanta と Coral Capital のチーム。前列右から3番目が代表の小原憲太郎氏。
Image credit: Tenanta

<13日11時更新> 当初、シードラウンドでの調達金額を Coral Capital からの5,000万円のみとしていましたが、エンジェル複数から調達した1,000万円を追加し、6,000万円としました。該当箇所を修正済。

店舗物件を探しているテナントと物件をマッチングするプラットフォーム「テナンタ」を展開するテナンタは13日、シードラウンドで Coral Capital とエンジェル複数から5,000万円6,000万円を調達したと発表した。

テナンタは、店舗物件を探す人や企業(テナント)と店舗物件を抱える不動産事業者が登録できる B2B の会員制不動産プラットフォーム。テナントは借りたい物件の条件(募集要件)を予め登録し、不動産事業者はテナントから集まったたくさんの募集要件から、物件にマッチするテナントを手軽に検索することができ、物件情報を公開することなく直接物件を紹介することができる。

テナンタは2019年4月の設立。Sun* Startup Studio が支援している。創業者の小原憲太郎氏は、Startup Weekend Tokyo をきっかけに生まれた、コンセプトを立ててシェアハウスの同居人を探せるプラットフォーム「Colish」の立ち上げでも知られる人物だ。テナンタは今年6月に東京・神奈川の限定ベータ版としてリリースし、11月現在でブランド掲載件数(出店先を求める企業ブランドの数)が5,000件を突破。調達した資金は、人材採用、物件にマッチするテナントの自動リストアップ機能開発、テナンタの顧客基盤の拡大に使われる予定。

Image credit: Tenanta

テナンタは、人材業界で例えるなら、ジョブデスクリプションを提示して人材を募集する従来型ではなく、人材ありきで企業側に逆提案できる「ビズリーチ」の不動産版と見ることができる。

店舗を構えて事業を行う企業にとっては、ヒト・モノ・カネに加えて「物件獲得」が最重要課題でありながら、自社の求める物件条件を広く不動産事業者に伝える手段がない。その結果、優良物件を仕入れるには人的ネットワークを拡大する他なく、特に中小企業のテナントにとっては解決が難しい課題だった。

一方で不動産事業者からも、「これから成長するポテンシャルのあるテナント」「出店意欲あふれるテナント」を探しているが、出会う手段が無いという声が多くあった。テナンタを利用している不動産事業者会員からは、リーシング業務の大幅な効率化や「新卒でもリーシング業務が行えるので助かる」と好評を得ているという。

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