2019年「この採用スライドがすごい」11選+1 #スタートアップPR

SHARE:
shallow focus photo of mail envelope on newspaper
Photo by Ylanite Koppens on Pexels.com

今年のスタートアップを「PR」という側面で振り返ると、いよいよ情報戦が激化してきたな、という印象がありました。特に優秀な人材の採用は各社奪い合いの色が濃くなり、入る側も受け入れる側も双方失敗したくない、という思いから、あの手この手でマッチング精度を上げようとされています。

そのひとつのアウトプットが「採用スライド」です。元祖はSmartHRのこちらの採用スライドで、オープン過ぎる情報発信に共感が集まりました。(今日時点でのビューは96万件!)

<参考記事>

これに続いたミラティブはここに「Whyで綴る自語り的要素」を加味し、未来の採用者へのメッセージとして昇華させたのは記憶に新しいところです。(ビューは17万件!)

<参考記事>

この2社を改めてみると、単なる会社紹介資料とやや違う点が見えてくると思います。スタートアップというのはアップサイドとリスクのバランスが極端な状態の企業です。ここで情報開示に誤りがあると、後々の離職やトラブルにつながります。特にスキルフィットよりもカルチャーフィットの部分で厚めの説明が求められる点は注意が必要かな、と。

この辺りについてはSmartHR、宮田さんの「そんなに甘くない、面接用スライド公開の裏側」も併せて読むと理解が深まるのでオススメです。

11社の採用スライドご紹介

ということで、昨年末から今年に発行されたスタートアップの採用スライドをまとめた企画をお送りいたします。基本的に自薦・他薦両方で、対象となるのは「外部資本を積極的に取り入れる、急成長を目指した企業」です。選定のポイントは次の3点。

  • スライドだけでミスマッチを防げそうか(情報量含)
  • 事業、文化、組織が言語化できているか
  • 情報に対してオープンか

推薦(重複一部あり)は全部で35件いただきましたが、そこから上記をふまえ編集部にて対象となる企業を11社選定させていただました(社名とサービス名が違う場合はカッコ内にサービス名を記載)。

1:カクテルメイク(動画生成ツール「RICHKA」提供)

2014年創業のカクテルメイクさんの採用スライドです。同社ではカルチャーブックと呼んで、採用に興味を持った方全てにチェックしてもらうツールとして活用されているというお話でした。

2:スマートキャンプ(SaaS比較・検索「BOXIL SaaS」提供)

こちらも2014年創業、先日マネーフォワードさんのグループ入りを公表したスマートキャンプさん。スコアリングサービスで組織状態を可視化する、というのもひとつの手ですね。

3:Lang-8(ネイティブスピーカーQ&A「HiNative」提供)

先日1000万MAUを達成したLang-8さんは創業2007年と古株です。スライドの最後にQ&Aを入れているのがらしいなと。

4:AI採用マッチングLAPRAS(ラプラス)

LAPRASさんは組織論にホラクラシーを採用していることでも有名です。オープン度合いを示すエビデンスとしてSlackデータを活用しているのは参考になります。

5:カンム(アプリ発行型プリペイド「VANDLE CARD」提供)

国内フィンテックプレーヤーで成長株のカンムさん。代表の八巻さんは卒業後すぐに起業した学生起業に近い方なんですが、その辺りの雰囲気を感じられるスライドです。最後のページも愛があります。

6:カスタマーサクセスHiCustomer

ここから2点は特化型。HiCustomerさんはまだステージも若く、求めている人材が開発に集中していることから全体の説明ではなく、開発チームに絞って作成しています。リソースが少ないスタートアップならではの手法です。

7:ミラティブ(デザイナー向け採用資料)

逆にミラティブさんは全方位採用になっているので、スライドひとつでは説明しきれず、デザイナーやエンジニア向けの世界観に合わせて情報を分ける、という新たなチャレンジをしています。(27日追記:エンジニア向けも追加されてました

8:クラウドファクタリングOLTA

爆伸び中のクラウドファクタリングOLTAさんはテキスト中心の構成でした。スライド作成にあたってキレイなビジュアルを求めなくてもきちんと説明できる事例として参考になるのでは。

9:ペイミー(給与前払い「Payme」提供)

ペイミーさんは言語化が上手なチームです。採用スライドも「まるわかりBOOK」としてコンテンツ化し、採用イベントと合わせて公開されていました。

10:COUNTERWORKS(POP-UPストアシェア「SHOPCOUNTER」提供)

COUNTERWORKSさんもやってるのですが、スライドの最後のページに検索誘導するという方法はベタですがよいと思います。

11:atamaplus(AI教材「atama+」提供)

こちらも爆伸中のatamaplusさん。カルチャーに非常に力をいれているということで、採用スライドの完成度も高いです。また、組織向け施策の勉強にもなります。

ーーーー

ということで、いかがだったでしょうか。

今回推薦いただいたにも関わらず、選に漏れてしまった方ごめんなさい。ただ、見ていただいて分かる通り、傾向として全体的に理解度や納得感のあるスライドは情報量があり(おおよそ40ページ前後)、かつ、どこを強調するのか各ページ明確です。この辺りは再現性ありそうなので各社のスタイルを参考にしてもよいのではないかなと思いました。

追記:推薦の応募には間に合わなかったのですが、この記事と同じ日に公開されたグッドパッチさんのスライドが大変参考になりましたので「+1」として追加させていただきます。

番外編:グッドパッチ

グッドパッチさんのようなデザインコンサルティング・ファームの場合、サービスにフォーカスした表現はしづらく世界観中心になるのですが、さすが本職ですね。しっかりと形にされてて参考になります。