Momo、お手軽農業IoTプラットフォーム「AgriPalette」のクラウドファンディングを開始——独自廉価デバイスやB2B知見をサードパーティに開放

SHARE:
AgriPalette
Image credit: Momo

大阪・神戸を拠点とする IoT スタートアップの Momo は25日、Makuake で農業向け廉価 IoT ソリューション「AgriPalette」のクラウドファンディングを開始した。価格は早割のミニマムセットで24,800円(税込)から。キャンペーンは25日午前11時に開始され、6時間ほど経過した午後5時の段階で、目標額の約3割に当たる60万円弱の調達に成功している。

AgriPalette は、Momo が従来から開発してきた「Palette IoT」をベースとしている。専門知識や開発費・時間を必要とする従来 IoT と対照的に、Palette IoT は組み替え可能センサーと送信用無線基板を組み合わせ、それを必要な場所に設置することで、スマートフォンやアプリと簡単に連携することができるというものだ。

農業の効率向上や改善を狙ったスマート農業においては、田畑などで計測したデータをサーバやクラウドに送信したり保存したりする IoT デバイスが必要になるが、高価格がボトルネックとなり一般農家にまでは十分に普及していない。Momo では、ハードウェア構成を削ぎ落とすことで従来の無線型センサの半額以下の価格を実現したという。

KDDI ∞ LABO 第12期のデモデイで、JA 全農グループとの共同開発の成果を披露する
Momo 代表取締役 CEO の大津真人氏
Image credit: Masaru Ikeda

今年3月に開催された KDDI ∞ LABO のデモデイでは、Momo が採択された同アクセラレータの第12期参加の成果として、期間中に1ヶ月をかけて JA 全農グループと農業用 IoT ソリューションの開発に成功、JA が現在使用しているソリューションを10分の1に置き換えることができたことを明らかにしていた。

AgriPalette は、Momo がこれまで農業法人に B2B で納品してきたハードウェア/データハブのプラットフォームをサードパーティのデベロッパ向けに開放するものだ。データ連携(Web hook)技術により同一ハードウェアを用いてサードパーティが自社サービスを開発・展開できる。センサーのラインナップは、CO2センサ・日照量センサ・温度湿度センサ・土壌一体型(EC・水分量・温度)センサ・土壌 Ph センサの5機種(取得可能なデータは8種類)。

現時点で、SI 会社ではソーバル(東証:2186)、神戸デジタル・ラボ、IoTBase の3社が AgriPalette の開発パートナーとして参加を表明している。

<関連記事>

BRIDGE Members

BRIDGEでは会員制度の「Members」を運営しています。登録いただくと会員限定の記事が毎月3本まで読めるほか、Discordの招待リンクをお送りしています。登録は無料で、有料会員の方は会員限定記事が全て読めるようになります(初回登録時1週間無料)。
  • 会員限定記事・毎月3本
  • コミュニティDiscord招待
無料メンバー登録