
ピックアップ:SoFi founder Mike Cagney’s already well-funded new startup is raising another $100 million
ニュースサマリー:オンライン学生ローンサービスでユニコーンとなったフィンテック企業「SoFi」の創業者MIke Cagney氏が設立した新会社「Figure」が11月初旬、1億ドル規模の調達を行っていたことが明らかになった。
Figureが提供するサービスは、ホーム・エクイティー・ローンや借り換え住宅ローンなどの住宅ローンおよび借り換え学生ローンである。Mike氏はセクシャルハラスメント疑惑によりSoFiを2017年に解任されており、離職後すぐの2018年Figureを設立している。Figureはサービス立ち上げ後から着々と成長し、既に累計約1億ドルの調達を実施している。
※ホーム・エクイティー・ローン=住宅価格から住宅ローン未払い額分を除いた資産を担保に発行されるローン

話題のポイント:Figureがターゲットとするのは、増加傾向にある高齢者層であり、彼らが持つ住宅を担保にローンを組むことを促します。米国でも高齢化は進んでおり、今後巨大化する市場に狙いを定めているのだと考えることができます。
この点、学生をメイン・ターゲットにしていたSoFiと多少の違いがあることがわかります。しかし、Figureは借り換えの学生ローンを提供していますし、実はSoFiは住宅ローン分野にも進出しています。そのため、Cagney氏は古巣SoFiと競合のビジネスを行なっていると捉えることもできるでしょう。
ただ、大きな違いとして、FigureはProvenanceブロックチェーン技術をベースにサービス開発をしている点が挙げられます。実はFigureのプロダクトはほとんどの処理をProvenanceプラットホーム上で実行しており、手数料の削減、透明性の向上を実現しています。
公開されている同社の業績データは未だ見当たりませんが、上記の先進的な技術の導入が結果的にユーザー増加に寄与し、本調達に繋がっているのかもしれません。ブロックチェーンは未だ未成熟なテクノロジーとされていますが、今後の同社の成長によって、証券市場におけるその有用性が証明される可能性があります。
一時は、自身の失態により創業した会社を追われる形となってしまったCagney氏ですが、SoFiをユニコーン企業まで押し上げた才能は腐ることなく、新たな技術を用いることで、フィンテック領域における彼の挑戦は次のステップへと進んでいます。今後のFigureの躍進に注目が集まります。
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