中国EC大手のJD(京東)、自動運転車を使い武漢市内の病院へ医薬品を配送

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武漢市内を走る JD(京東)の自動運転車両
Image credit: JD

中国の e コマース大手 JD.com(京東)は、現在起きている新型コロナウイルス大流行の震源地である中国中央部の武漢で、初となる自動運転車による医療品の配送を完了した。

重要視すべき理由:コロナウイルスの流行は、中国での無人車両や無人機によるデリバリの、実際の適用範囲を大幅に拡大させる可能性がある。

  • 感染リスクを軽減するため、中国全土でヒトヒト接触が妨げられているため、小包配達とは違い、フードデリバリや街路清掃に無人運転技術の適用が急増する可能性がある。

詳細情報:JD の声明によると、同社の無人車両は医薬品を Renhe(仁和)の配送ステーションから武漢第9病院までの600メートルにわたり配送した。

  • 配達の様子を示した動画を見ると、ユーザはコードを入力して注文品をピックアップしている。
  • JD Logistics(京東物流)は、配送車両に加えて、レベル4自動運転ソリューションを開放する予定で、より多くの自動運転ロボットメーカーが恩恵を受けられるようになるだろう。レベル4自動運転とは、限られたエリア内で自動運転モードで動作できる車両を指す。
  • JD Logistics は、ウイルスに感染した河北省、陕西省、江蘇省の遠隔地への配達にもドローンを使っている。
  • 中国のメディア報道によると、中国南部の深圳では、街路清掃と公共エリアの消毒に自律型ロボットの採用を開始した。
  • 地方政府は、ウイルスの拡散を防ぐために無人配達ソリューションを奨励している

背景:中国本土では7日までに、31,200人が新型ウイルスに感染し637人が死亡した。

  • 2018年、Meituan Dianping(美団-大衆点評)は、レストランから消費者に食事を届ける無人配達車を使った Meituan Autonomous Delivery Platform(美団無人配送開放平台)をローンチした
  • マッキンゼーは、今後10年以内に全商品の80%が自動運転車によって配達されると試算している

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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