AIビジネスマッチングアプリ「yenta(イェンタ)」、ユーザが能動的に出会いたい人を募集・応募できる「タイムライン機能」を追加

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yenta(イェンタ)
Image credit: Atrae

アトラエ(東証:6194)は14日、同社が提供する人工知能を用いたビジネスマッチングアプリ「yenta(イェンタ)」に「タイムライン機能」を追加したと発表した。この新機能により、ユーザは能動的に、yenta コミュニティに対して出会いたい人を募集したり、それに対して応募したりすることが可能になる。2016年にローンチ、2017年に「ブースト機能」「フィルタ機能」を追加したバージョン2.0以来のメジャーアップデートとなる。

yenta は、毎日正午にビックデータ解析を元にした「10人のビジネスパーソンのプロフィール」が届き、「興味がある」と選択した人同士がマッチングできるサービスだ。マッチングが成立した相手とは、アプリ上でメッセージをやり取りすることができ、ランチタイムなどの時間を調整し、直接、情報交換などの交流ができる。これまでは出会う相手をレコメンドしてもらうしかなかったが、新バージョンからはユーザが自ら1対 N のコミュニケーションのきっかけを作れるようになる。

タイムライン投稿の事例としては、

  • 【マッチングしている方】もう一度会いましょう!
  • SDGs を加速させる活動の学生コアメンバーを募集!
  • (株)アトラエに興味がある方、オフィス遊びに来てください!
  • 100家族300人以上が集まる子連れ Meetup を開きます!
  • 千葉出身のTech業界の方に会いたい!
  • プログラミング教育の負と可能性について話しましょう!

……などをアトラエは挙げている。この投稿を見た別ユーザが呼びかけに応募できるわけだが、ユーザがどの投稿に応募したかは投稿主にしか伝えられないため、周りの目を全く気にせずにアクションできることが特徴だ。

タイムライン投稿される内容のイメージ
Image credit: Atrae

yenta は2016年1月にリリース。昨年5月18日に yenta でのユーザ同士のマッチング数が200万件を超えたことを明らかにしている。昨年年初の170万件から、半年足らずで30万件増えたことになる。アトラエは同アプリのユーザ数を公表していないが、過去に公開していたユーザ数をもとにマッチング数から逆算すると、現在は数万人程度のユーザがコミュニティに存在すると推測される。

yenta はフリーミアムアプリだが、ブースト機能のみ利用をできる月1,000円の「Active プラン」とブースト機能とフィルタ機能の両方が使える月5,000円の「Professional プラン」でマネタイズしている。ブースト機能でレコメンドの表示回数は通常ユーザの5倍になり、フィルタ機能はレコメンドされるユーザを年齢、職種、登録エリア、人気度でフィルタをかけることができる(但し、今年3月初旬にブースト機能フィルタ機能は事実上廃止予定)。

タイムライン機能は、廃止される機能群を補完するものかもしれない。AI によるレコメンドよりも、ユーザ自らが意思表明をやりやすくするわけだ。タイムライン上で募集・応募を行うアクションは、一見すると他の SNS との違いは分かりにくくなるが、完全審査でしか入会できない洗練されたビジネスユーザのタレントプールを最大の差別化要素にしていくと見られる。会いたい人を能動的に集めたり会いに行けたりすることで、新たなマネタイズポイントも生まれるだろう。

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